| 2000年 8月 (249〜252回) |
サケの遡上時期楽しみ 「外来魚」にちなんだ講演会も
8月に入り、暑い日が続いています。夏の観察窓は、魚の種類が多くみられる時期です。ウグイ、ヤマメの他、モツゴ、ヤチウグイ、フクドジョウ、ウキゴリ、ハナカジカなどもよく観察されています。
先日大雨が降って川の水が濁ったとき、ドジョウが観察されました。フクドジョウはよく見られますが、ドジョウは実に3回目、大変めずらしいことです。濁った川でも、おもしろい発見があるものです。
さて、そろそろサケの季節がやってきます。例年8月中旬頃、海からそ上したサケの姿が観察されます。過去5年間の観察記録をみると、平成9年の6日が一番早く、11日、16日、17日と続き、平成7年の22日が一番遅い記録となっています。
今年はいつ見られるか、今から楽しみです。
【館内情報】
現在、夏休み特別展「外来魚」を開催していますが、それにちなんだ講演会を3回行います。
一回目は6日、北海道立水産孵化場・鷹見達也氏の「さかなの放流−食べるため?釣るため?まもるため?−」、2回目の13日は当館職員・菊池基弘の「支笏湖にすむ外来種−ブラウントラウトとニジマスの関係−」、そして3回目は20日、旭川大学非常勤講師・ニホンザリガニ調査グループ代表・斉藤和範氏の「北海道における外来ざりがに類の現状とその動向」です。
講演会は午後2時から、当館の旧レストランで行います。講演会は無料ですので、興味のある方はぜひご来館下さい。(学芸員 荒金 利佳)
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ブラックバス、本道に脅威 リニューアルした浅虫水族館
ふるさと館では7月15日から夏休み特別展「外来魚」展を開催していますが、そこに展示するブラックバスやブルーギルを借用するため、6中旬、トラックで青森県の浅虫水族館と秋田県の男鹿水族館に行って来ました。
展示魚以外にも外来魚に関する資料を打診していたのですが、浅虫水族館でいただいた青森県まとめの「ブラックバスの分布」を見たときは、海峡をはさんでいるとはいえ北海道にとって大きな驚異となっているのを感じました。
青森県下59水域の調査で、平成6年度は13水域でブラックバスが確認されました。その後、平成9年度は17水域、平成10年度は38水域、そしてなんと、平成11年度は53水域でその生息が確認されています。ここ3年間の急速な広がりは私の予想をはるかに上回り、驚きとともにブラックバス問題の緊急性を痛感させられました。
【水族館紹介】
今回と次回は青森県営浅虫水族館をご紹介します。
開館は昭和58年ですから今年で17年目を迎えます。2年前にトンネル大水槽、ペンギン水槽、海獣水槽、プレイルームなどを増設してリニューアルしました。今年はさらに県の補助を受けて4月から入館料を下げたことでも話題になっています。ちなみに大人1,500円から1,000円に。今年のゴールデンウィークの入館者は一番落ち込んだ年の倍になったそうです。しかし夏休み、今年一年、そして3年ぐらいはようすを見ないと本当の効果は判らない、と付け加えてくれました。(主任学芸員 遊佐 清明)
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カリンバ3遺跡その後
先月14日、「カリンバ3遺跡保存会議」なる集まりに参加しました。カリンバ3。たくさんの漆製品をはじめとする装飾品が縄文人のお墓からみつかったことで注目された遺跡ですね。私も「朱の鮮烈 −眠りからさめた縄文の美−」と題してみなさんに紹介しました(サモン君だより第245回)。
カリンバでは、3基のお墓のまわりを土ごと切り取って保存・展示できるように埼玉県浦和市の保存研究所に移して作業が進められています。ここで実際の作業を見ながらどのように分析し、保存・活用をはかるかを考えていこうというものでした。
当日の関東地方は気温34℃、湿度95%!到着した時には疲れ切っていましたが、作業が進められている装飾品の数々を見て、あらためてその朱の美に魅入られている私でした。
しかし、漆の色だけはくすんでいました。遺跡現地で掘り出した瞬間をみていた私はなおさら強く感じられました。土の中から掘り出した瞬間の「朱の鮮烈」は、言葉ではとても表現できません。そしてそれはみるみるうちに目の前で色あせ、くすんでいくのです。掘っている人だけがこの美に酔う資格がある、とよく言われる所以です。現代の進んだ保存技術をもってしても、これを止めたり復元することはできません。
全国から招待された各種分析の専門家の話し合いで、この遺跡では多岐にわたる分析を行うことができることがわかりました。それだけ豊富な情報をもった遺跡なのです。情報(=縄文人のメッセージ)を現代の私たちはあらゆる手段を駆使して形あるものにしていかなければなりません。それが「保存・活用」であることを会議の最後に確認しあいました。
3基のうちの1基のお墓は、現在旭川市博物館で催されている「発掘された日本列島」の巡回展で今月26日まで見学できます。昨年遺跡を見ていない方は是非こちらに。(学芸員 高橋 理)
「ミドリガメ」を展示 ペットは最後まで飼育して
8月14日、水中観察室で今年初のサケが見られました。サケを見ると、いよいよ秋が来たなあと実感します。まだサケは少なく、たまにしか姿を現しませんが、運良くサケの姿を見たお客さんは、非常に喜んでいました。
【館内情報】
31日まで開催している外来魚展に関連して、館内2階研修室ではアメリカ産のミシシッピアカミミガメを展示しています。
「ミシシッピアカミミガメ」というと、分かりづらいかもしれませんが、「ミドリガメ」といえば、ご存じの方は多いのではないでしょうか。ペットショップや縁日の露店などでよく見る、緑色をした小さなカメです。売られている時はかわいいミドリガメ、しかし数年後にはとても大きくなります。展示では、販売サイズと6歳の個体を並べて展示していますので、その大きさをくらべてみて下さい。
ちなみに、本来北海道にはカメ類は生息していません。しかし、ペットとして飼育されていたものが捨てられたり、脱走したりして、北海道でも生息しているところがあるそうです。館の近辺では、本州のクサガメとスッポン、そしてミシシッピアカミミガメを保護したことがありました。また偶然にも今日、この原稿を書いている途中、窓でクサガメらしきカメが流されていくのを目撃してしまい、なんとも悲しい思いがしました。
こういった本来いないはずのカメが、自然界で生きていくのは大変でしょうし、また他の生き物への影響も懸念されます。どうかペットとして飼う場合は、最後まで責任を持って飼育して下さい。お願いいたします。(学芸員 荒金 利佳)
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