本計画は、移転・防音地域に居住している住民の生活環境を改善することを基本とし、住民意向調査における意見・要望や住民懇話会の討論・目標を踏まえ「騒音」「住環境」「ふれあい」をキーワードとして、3つの目標を作成しました。 

(1)騒音対策に関する目標

 移転・防音地域においては、従来から騒音による障害を緩和し、かつ騒音との共存を図るべく、国及び市による騒音防止事業をはじめ様々な施策が実施されています。

 しかし、住民の間には航空機騒音に関する不満が強く、特に防音工事の効果や仕様に関する不満の声が多くなっています。加えて、移転・防音の告示後に千歳市に転入してきた住民も多く、制度を知らない住民が増えています。

 また、千歳市の人口増加に伴い、市街地が航空進入路直下あるいはC経路の沿線へと拡大していることから、より一層効果的な防音措置、防災機能の強化が必要になっています。

目標:騒音に強い地域づくり

  1. 自然災害とともに航空機事故の発生の可能性があることから、より一層の災害対策を実施します
  2. 移転補償事業と住宅防音助成事業の周知徹底、制度の充実・見直し(北海道仕様)に向けた検討を行います
  3. 移転補償の権利を持つ住民が、権利を行使できる環境を整備します

(2)快適な住環境の形成に関する目標

 千歳市の中でも移転・防音地域は古くからの住宅地であり、住民の地域に対する愛着が強くなっています。しかし、移転地域においては、騒音問題や航空機による災害不安のほか、移転の進行による街の空洞化、町内会活動の低下、行政サービスの非効率化といった多くの課題を抱えています。

 古くからの市街地であるがゆえに狭い道路が多く、中には歩道がない通りもあります。また、路上駐車が多いため、除雪活動や歩行の妨げとなっており、路上駐車問題は早急な解決が求められています。

 移転地域内の各所に点在する移転跡地は、数か所が公園やグランドなどに利用されているものの、ほとんどの跡地には騒音緩衝用の植樹が行われています。しかし、これらの樹木の成長・繁茂により、隣接家屋の日照障害、虫の発生、落ち葉、ごみの放置、交差点の見通しを阻害するなどの問題が発生しています。国では、定期的な枝払いや下草の処理などを実施していますが、全ての移転跡地で十分な管理ができているとは言えません。

 このため移転跡地は、住宅地における貴重な緑地として認識されていますが、管理の充実が求められています。

目標:快適な環境づくり

  1. 公共施設のサービス内容、アクセス方法などを整備し、住民の利用しやすさを考慮したサービスの充実を図ります
  2. 高齢者や子どもも安心して歩くことができる道路造りを行います
  3. 住環境に調和した移転跡地の整備・管理を行います

(3)市民各層のふれあいに関する目標

 21世紀を迎えるにあたって、少子高齢化社会への対応が大きなテーマとなり、千歳市においても千歳市高齢者福祉計画、千歳市介護保険事業計画いわゆる「千歳市高齢者いきいきプラン2000」を策定し、保健福祉の充実を図っているところであります。

 千歳市の年齢別の人口構成では、40歳未満が59%と高く、全道平均を10ポイント以上上回っており「若く活力あるまち」ということが言えます。しかし、移転地域においては住民の高齢化が進行し、町内会活動に支障をきたすほどとなっています。

 このため、住民のふれあいを進め、高齢者をはじめとする地域住民が生き生きと暮らすことのできる場が求められています。

 また、青葉丘地区の移転跡地は樹木が密生し、緩衝林として一定の効果を発揮しているものの、市民の間に有効活用についての意見が多くあります。

 このようなことから、緩衝緑地としての機能を損なうことなく、市民がふれあうことのできる施設としての検討を進める必要があります。

目標:ふれあいのある地域づくり

  1. 公園の施設や管理方法などを見直し、地域住民のふれあいの場となる公園整備を行います
  2. 移転跡地を積極的に活用し、住民の利便性向上やふれあいの場としての利用を検討します
  3. 高齢者の生きがいの場と、市民が世代を越えてふれあうことのできる場を整備します

(4)まちづくり計画と基本方針

本計画の3つの目標とそれぞれの目標の基本方針は次のようになります。

 千歳基地周辺まちづくり計画イメージ図

(5)住民懇話会の目標との関係

 まちづくり計画の3つの目標と住民懇話会において示した7つの目標の関係は、次のようにまとめることができます。

まちづくり計画と基本方針イメージ図