新長期総合計画基本構想 計画の策定にあたって

第2章 新たなまちづくりを考える

2.取り巻く時代の潮流

 

(1)時代潮流

20世紀の世紀末から21世紀の幕開けに向けて、我が国の社会経済は大きく変貌しつつあります。
千歳市のまちづくりも、これらの時代潮流に的確に対応し、新たな時代に向けて自己変革を遂げていくことが必要です。

広がる地球の時代

交通・情報ネットワークの拡充

国内外における高速交通・情報ネットワークが急速に拡充され、経済面のみならず文化、学術研究などさまざまな分野における交流や活動が活発になるとともに、情報の即時大量化が進んでいます。地球上における従来の時間距離は大きく短縮され、高速交通の拠点機能や情報の受発信機能の重要性が高まる一方で、それらをいかに地域振興に結びつけていくかが問われています。

対立から補完・協調しあう国際関係

東西、南北など対立関係にあった国際関係は、それぞれの国家が補完・協調しあう相互依存の関係へと移り変わり、国際的な交流や経済の自由化、通貨の統一化などが進みつつあります。我が国においても地球社会の一員としての自覚を高め、積極的に国際親善、国際貢献に取り組んでいくことが求められています。

地球環境問題の拡大

地球温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊、また、ダイオキシン問題など、地球的規模の環境問題が深刻化しており、自然生態系への配慮を欠いた開発行為や大量生産、大量消費の経済構造と生活様式の見直しが迫られています。このような地球環境問題を視野に入れ、地域においても森林や河川などの自然環境の保全をはじめ、省資源・省エネルギーとリサイクルを重視した社会経済への転換に取り組み、資源循環型の環境にやさしいまちづくりを実(9)することが求められています。

深まる成熟の時代

市民意識の成熟化

生活水準の向上や余暇時間の増大、高齢化、情報化の進展などと相まって、人々の生活意識や価値観の変化、多様化が進みつつあります。地域生活においても、心の豊かさや生きがいが重視されるようになり、このような市民ニーズの変化、多様化に対応した行政サービスの提供や市民活動、コミュニティのあり方を模索していくことが求められています。

人口構造の成熟化

少子・高齢化が進み、このままで推移すると日本の人口は近い将来には減少に転じ、経済社会に対する影響が懸念されています。活力ある永続的な地域社会を維持するために、ライフスタイルの変化などに対応した少子化対策の強化が求められるとともに、高齢者や障害者が地域で生きがいを持って安心して快適に暮らせるための福祉サービスの提供と生活条件の整備を進めるなど、人にやさしいまちづくりを推進することが必要です。

経済社会の成熟化

国内経済は、各分野における産業技術と消費生活ニーズの高度・多様化が進み、経済構造全般がソフト化・サービス化しつつあります。地域における産業経済も、このような取り巻く環境変化に柔軟に対応していくことが求められており、高度な技術や人的資源を効果的に活用した創造型産業の育成と、ソフトやサービスを重視した経済活動への取り組みが不可欠となっています。

個性が光る自立の時代

地方分権社会への移行

国から地方へとさまざまな権限が移譲される地方分権の進展により、地方自治はこれまでにない大きな転換期を迎えようとしています。地方公共団体においては、自己決定権が拡大し、これまで以上に地域の実情や住民のニーズなどを的確に反映させた自主性と自立性の高い行政運営が求められています。

地域の独自性の重視

技術の高度化や情報化、地方分権の進展などは、産業振興や定住対策のみならず、地域づくり全般において地域間の競争をますます激しいものにしています。各地域の特性や実情に応じた独自性の発揮が不可欠であり、自他ともに認め、認められる、明確な地域アイデンティティの構築に努めることが求められています。

個人の自主性の重視

価値観やライフスタイルの多様化が進むなか、一人ひとりの多様な個性が尊重される社会づくりが求められています。このため、幼児期からの家庭教育をはじめ、さまざまな学習機会を通じて適正な社会性や主体性を育み、一人ひとりの特性に応じた豊かな個性を培うとともに、自己実現を支援する条件整備を進めることが求められています。

協働が進む連携の時代

男性と女性の連携

男女平等教育の推進に加え、男女雇用機会均等法や育児・介護休業法などの法整備が進み、男女平等意識の高揚や女性の社会参加に対する支援が強化される一方、従来からの性別による役割分担意識や偏見などが依然として残っているのが現状です。男女がそれぞれの個性や能力を認めあい、それらが家庭や地域、職場などで十分に発揮され、責任を担いあう男女共同参画社会を構築していくことが必要です。

市民と行政の連携

市民ニーズの高度化、多様化や地方分権など社会経済の変化に的確に対応し、満足度の高い効果的なまちづくりをめざすうえで、市民と行政の新たな相互関係を構築していくことが不可欠となっています。このため、行政運営やまちづくりへの市民の多様な参加を促し、相互の理解と信頼に基づく協働型の相互連携体制(パートナーシップ)を構築するとともに、市民の主体的意思によるまちづくり活動を促進していくことが必要です。

自治体相互の連携

行政サービスの向上と行政運営の効率化を図るために、地方自治体同士の連携強化や共同的な事>業の推進が求められ、国の方針としても広域行政の強化や広域連合の設置、市町村合併の促進などが打ち出されています。このため、広域的な視野に立って行政運営やまちづくりを見直し、各自治体が有する特性や資源、社会資本などを相互に補完し、有効に活用していくための連携方策を多面的に検討していくことが必要です。


(2)国・北海道などの関連計画の方向

近年の社会経済情勢の変化を受け、国や北海道などもこれからに対応した新たな政策方針を定めています。
千歳市も、これら関係機関の政策動向をふまえ、整合性の確保に努める必要があります。

 


 

1.21世紀の国土のグランドデザイン(4全総を継承する全国総合開発計画)

策定主体:国土庁(現 国土交通省)
閣議決定:1998年3月
目標年次:2010~2015年

 


 

国土計画の基本的考え方
■21世紀の国土のグランドデザイン(長期構想)
多軸型国土構造の形成

気候、風土、歴史文化、地理的特性などの共通性を持ち、軸状に連なる複数の国土軸を形成し、それらが相互に補完・連携することにより多様な暮らしの(10)択可能性を提供し、新しい文化と生活様式を持つ美しい国土(庭園の島)とアイデンティティを確立する。

【基本的課題】

  1. 自立の促進と誇りの持てる地域の創造
  2. 国土の安全と暮らしの安心の確保
  3. 恵み豊かな自然の享受と継承
  4. 活力ある経済社会の構築
  5. 世界に開かれた国土の形成

 ↓

【課題解決のための4つの戦略】

  1. 多自然居住地域の創造
  2. 国土の安全と暮らしの安心の確保
  3. 地域連携軸の展開
  4. 広域国際交流圏の形成

北海道地域別整備の基本方向
基本方向 特色ある自然・地理的特性や文化、開拓者精神、開放的な気質などを生かし、アジア地域の21世紀のライフスタイルに多様性を与える『新たな北方型文明を創造するフロンティア』として、個性豊かな地域づくりを展開する。
施策展開方向 1北国らしい特色ある自然や気候を生かした多自然居住地域の創造
2道内各地域の自立性の強化
3北方圏やアジア・太平洋地域を中心に世界に開かれた広域国際交流圏の形成


 

2.第6期北海道総合開発計画  明日の日本をつくる北海道

策定主体:北海道開発庁(現 国土交通省)
閣議決定:1998年4月
計画期間:1998年度から概ね2007年度

 


 

北海道開発の基本理念
1 国の内外に開かれ自立する北海道の実現
2 恵まれた環境や資源を誇りを持って次世代に引き継ぐ北海道の実現
3 多様な生活や文化を享受できる安全でゆとりある北海道の実現

推進施策の基本方向
■計画の主要施策

1 地球規模に視点を置いた食料基地を実現し成長期待産業等を育成する施策
2 北の国際交流圏を形成する施策
3 北海道の美しさ雄大さを引き継ぐ環境を保全する施策
4 観光・保養など国民の多様な自己実現や交流の場を形成する施策
5 安全でゆとりある生活の場を実現する施策

 

【施策推進の基本姿勢】

主体的な選択と競争
自己責任での将来選択と施策効果の向上
積極的な交流と連携
関連産業間や産学官の連携体制強化

【施策の重点的・効率的な推進】

  1. 投資の重点化
  2. 施策の連携・整合性の確保等による効率的な推進
  3. 施策の適切な推進
  4. 広域的・複合的なプロジェクトの推進
     

地域の整備
〈道央地域〉(石狩・後志・空知・胆振・日高) [千歳市関連]

  • 収益性の高い農業の展開や国際的な観光・リゾート地の形成
  • 道央テクノポリスの建設の促進、千歳ホトニクスバレープロジェクトの支援などによる産業拠点の形成を促進
  • 新千歳空港の整備を推進するとともに、国際航空路線の充実を支援

 


 

3.第3次北海道長期総合計画

策定主体:北海道
計画期間:1998から2007年度(パートナーシップ計画は前期・後期各5か年)

 


 

総論編
■計画の基本姿勢

地域重視
発展の基礎重視
北海道の特性・潜在力重視

■計画の目標と北海道の役割
目標
恵まれた環境の中で、だれもが主体的に多様なライフスタイルを選択し、豊かで安心して暮らせる活力のある地域社会の実現
 ↓
めざす姿

  1. 主体性と責任に基づく自立した地域
  2. 恵まれた環境の中で多様なライフスタイルを(選択できる社会
  3. 豊かさと活力を生み出す産業

北海道の役割

  1. さまざまなライフスタイル実現の場
  2. 北方圏地域や東アジア地域などとの連携の場
  3. 安全で良質な食料などの安定供給の場
  4. 環境と調和し創造性あふれる産業展開の場

■21世紀北海道発展の基礎づくり(6つの基礎づくりプログラム)

  1. 冬・安心プログラム
  2. 環境調和プログラム
  3. 人材育成プログラム
  4. 科学技術創造プログラ
  5. 情報通信高度化プログラム
  6. 交流拡大プログラム

地域編
■道央圏のめざす姿

個性豊かな地域が連携し、世界と結び北海道を支える「道央圏」

【施策方針】

  1. 安心で「ゆとり」と「うるおい」のある地域づくり
  2. 国際性豊かなまちづくりや特色ある地域文化の創造、地域を支える人づくり
  3. 活力ある農林水産業の振興
  4. 北海道を支える産業の拠点づくり
  5. 地域の特色を生かした観光・レクリエーションゾーンの形成
  6. 世界と結ぶ交通・情報ネットワークの形成

【石狩地域の振興方向】

  • 産業や都市機能の集積を生かし、産業の高度化や試験研究機能を高めるとともに、国際的な交流拠点の形成を進める。
  • 花き、野菜など都市近郊型農業や栽培漁業の推進のほか、大都市との近接性や自然を生かしたレクリエーションゾーンの形成を図る。

■パートナーシップ・プロジェクト(千歳市関連分)
石狩地域
やすらぎとふれあいのまちづくりプラン 住んでよく 訪ねてよい まちづくり

【目的】

魅力あるまちづくりをめざし、都市と農山漁村が連携し、やすらぎとふれあいの機会の拡大や拠点施設の整備などに取り組む。

【施策体系】

  1. やすらぎとふれあいのネットワークの形成
  2. やすらぎとふれあいの機会の拡大・創出
  3. やすらぎとふれあいの拠点の形成