(はじめに)

 平成22年第1回定例市議会の開会にあたりまして、市政執行に対する私の所信を申し上げます。

 我が国におきましては、大きな変革を求める有権者の選択により新政権が誕生し、社会保障をはじめとする制度改革や緊急雇用対策などが実施されておりますが、内需・雇用・個人消費の低迷やデフレ・円高の進行等が続いております。また、北海道では企業の生産活動や個人消費に持ち直しの動きが現れているものの、依然として雇用情勢や個人所得は厳しい状況にあり、今後、新政権が示す成長戦略、さらには中長期的な財政規律のあり方を含む財政運営戦略に注目を寄せているところであります。

 本市の市政運営にあたりましては、このような社会経済環境を踏まえながら、これまで以上に迅速かつ柔軟に対応するとともに、9万3千の市民力を持って難局に対峙し、千歳市の発展、成長の方途を希求してまいりたいと決意を新たにしており、市民並びに市議会議員各位のご理解とご協力をお願いするものであります。

 

 

(市政運営の基本姿勢)

 ここで、市政運営に臨む基本姿勢について申し上げます。

 

 まず、第1に『市民力を生かした都市経営の推進』であります。

 

 少子高齢化が進行している現代社会において、誰もが安心して暮らせるまちを実現するためには、市民一人ひとりが活力を持ち、その市民力を生かしたまちづくりを進めることが重要であると考えております。

 現在、コミュニティセンター、共同利用施設、子育て総合支援センターを利用する市民、団体、保護者及び子どもたちは年間延べ40万人を超えており、活発な市民活動が行われています。

 この大きな市民の力と行政が一体となって行動する「市民協働」を市政運営の大きな柱のひとつとし、市民の公益活動やまちづくり活動を支援する協働事業及び各種助成事業、市民自らが市民団体を応援する定額自動寄付制度などを通じて、市民力、さらにはその集合体である地域力をより一層高め、地域主権型社会の基盤形成を図ってまいります。

 

 第2は、『発展が持続する都市経営の推進』であります。

 

 平成21年度までに見込まれていた116億円の収支不足を解消するため、これまで「財政健全化対策」に取り組んでまいりましたが、この結果、市民の理解と協力により、収支不足は解消できる見込みとなりました。

 しかしながら、今後は、少子高齢化の進行を背景とする扶助費などの社会保障費の増加や、公共施設の維持補修費の増大等が見込まれる一方、厳しい経済情勢の影響による法人市民税の減収などが予想され、先行きの見通しは難しいものと判断しております。

 多様で安定的な市民サービスを提供し、持続可能な都市経営を実現するためには、強固で安定的な財政基盤を確立する必要があり、このためには中長期的視点に立って、財政運営のあるべき姿を掲げ、その目標達成をめざしていくことが重要であります。

 このことから、平成22年度以降の財政運営につきましては、「千歳市財政標準化計画」に基づき、財政健全化対策により改善された収支バランスを維持、継続しながら、地方債残高を計画的に抑制し将来の負担軽減に努めるなど、健全な財政運営の推進と安定的な財政基盤の確立を図るとともに、土地開発公社の経営健全化にも積極的に取り組み、本市の持続ある発展を実現してまいります。
 

 

(重点課題)

 次に、喫緊の重点課題について申し上げます。

 

 まず、第1に『自衛隊の体制維持』であります。

 

 本市に所在する自衛隊の駐屯地や基地は、国家の安全保障のみならず、自然災害等に対する地域のセーフティネットの確立に重要な役割を担っております。また、人口の約4分の1を占める自衛隊員やその家族は、地域経済、住民活動、コミュニティの形成等に多大な貢献を果たすなど、本市の都市機能や都市基盤を支える極めて貴重な財産であります。

 このため、自衛隊の体制維持は、本市の根幹を揺るがす焦眉の課題でありますが、新政権により「防衛計画大綱」の見直しや「次期中期防衛力整備計画」の策定が1年先送りされ、既定の国家公務員の総人件費改革による自衛隊の削減が現実のものとなったことから、本市に所在する駐屯地等への影響を危惧しているところであります。

 新政権は、防衛計画大綱の見直しに係る「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」を本年2月に設置し、8月の概算要求を目処に議論を進めることとしておりますことから、自衛隊の体制維持に向けて「千歳市における自衛隊の体制維持を求める期成会」及び「北海道自衛隊駐屯地等連絡協議会」と連携を図りながら、強力に活動を進めてまいります。

 在日米軍再編に係る訓練移転につきましては、国の周到な準備と市民の深い理解により、訓練が無事実施されてきております。今後も、市民に情報提供を行うとともに、国に協定の順守を求め、市民生活の安全と安心を確保してまいります。また、再編交付金を活用した地域振興策につきましても引き続き実施してまいります。

 

 第2は、『(仮称)千歳市第6期総合計画の策定』であります。

 

 本市の都市づくりの指針である「千歳市新長期総合計画」につきましては、平成22年度に最終年次を迎えることとなります。

 現在、次期の総合計画である「(仮称)千歳市第6期総合計画」の策定作業を進めておりますが、人口減少社会の到来により、今後は人口の大幅な伸びが期待できないことから、計画終了年度である平成32年度における将来人口を9万5千人と定めたところであります。地域主権を確立する原動力、そして、本市最大の財産である市民力を生かした「市民協働によるまちづくり」を基本的な理念とし、計画の策定に取り組んでまいります。

 また、都市経営会議の提言、パブリックコメントや千歳市総合計画審議会の意見等を踏まえるとともに、「千歳市財政標準化計画」との整合に配慮しながら、市民の創意と総力を結集した実効性のある計画づくりを進めてまいります。

 

 

(重点施策)

 次に、事業の選択と集中を図りながら、効果的なまちづくりを進めるために実施している6つの分野の重点施策について申し上げます。

 新年度におきましては住みよい千歳を実現するために、「子育て・教育」分野では障がい児保育事業の拡充、「安全・防災」分野では市町村消防広域化事業、「環境」分野ではエコチャレンジ補助事業など、6つの新規事業に着手するほか、35の継続事業に取り組みます。
 また、元気な千歳を実現するために、「人材育成」分野では、ひと・まちづくりリーダー養成事業、「企業誘致」分野では地域産業活性化事業、「観光振興」分野では観光基本計画策定業務など、10の継続事業を展開してまいります。

 このほか、「(仮称)勇舞中学校建設事業」では平成24年4月の校舎及び講堂の同時供用をめざし、さらには「(仮称)花園地区コミュニティセンター」の整備に取り組みます。また、「市立千歳市民病院における循環器科診療体制の充実」を図るとともに、「産婦人科医院の開院」を支援します。

 企業誘致につきましては、都市間競争が激しくなる中、民間投資を誘発させる取組が重要であることから、千歳市工業等振興条例を改正し、企業の設備投資や雇用創出に対する優遇措置の充実を図ります。また、厳しい経済環境に対応して、企業の初期投資を軽減する取組を推進し、幅広い分野の産業集積と雇用創出の拡大をめざします。

 

 

(新年度予算)

 次に、新年度予算の概要について申し上げます。

 平成22年度予算につきましては、「財政標準化計画」の初年度として目標達成を基本としつつ、現下の厳しい景気・雇用情勢を踏まえ、一定の事業量を確保するなど、雇用や経済活性化策等の施策を盛り込むとともに、(仮称)千歳市第6期総合計画の策定年でありますことから、将来の競争に打ち克ち、今後のまちづくりの方向を見据える「新たな時代を切り開く“克力予算”」として取りまとめたところであります。

 この結果、一般会計総額では、432億8,664万円、前年度予算に比べ1億648万1千円の増となっております。
 また、特別会計では7会計の総額で121億4,765万6千円、前年度予算に比べ1億625万4千円の増となっており、一般会計を含めた8会計の総額では、554億3,429万6千円、前年度予算に比べ2億1,273万5千円の増となり、これに公営企業会計を加えますと、総体で701億4,842万3千円の規模で編成したところであります。

 なお、予算の詳細につきましては、別に「平成22年度千歳市各会計予算大綱」でご説明いたします。

 

 

(主な施策)

 次に、新長期総合計画「21☆千歳きらめきプラン」の5つの都市づくりの目標ごとに、主な施策について申し上げます。

 

 第1は、『心がかよい幸せ感じる都市づくり』の推進であります。

 

 救急医療体制については、医師不足などにより救急当番医の調整が依然として難しい状況にあることから、救急外来診療時間を深夜0時までとする当番医の輪番制を維持してまいります。
 また、「ちとせ健康・医療相談ダイヤル24」により24時間365日、医師や看護師による身体症状の相談や適切な応急措置の助言等が受けられる電話相談体制を継続するとともに、適正な救急利用の啓発に努めます。

 医療については、市立千歳市民病院において、医療制度改革など医療を取り巻く環境の変化に的確に対応していくとともに、医師の確保に努め、市民の医療ニーズに応える診療体制の充実を図ります。また、地域の基幹病院として救急医療、高度医療の充実や、地域医療連携の取組など、地域医療の向上に努めます。

 さらに、中期的な経営改善プログラムとして策定した「市立千歳市民病院改革プラン」を着実に推進し、効率的な運営を進めるなど、健全で安定した経営基盤の確立を図るとともに、平成18年度に認定を受けた病院機能評価については、引き続き、医療の質の向上と地域における医療の信頼性確保のため、平成23年度の更新をめざし準備を進めてまいります。

 地域福祉の推進については、すべての市民が生きる喜びを実感し、安心して暮らせる地域福祉の充実をめざし、「第2期千歳市地域福祉計画」に基づいて実施される市民及び事業者の主体的な地域福祉活動に対し、必要な支援を行います。

 高齢者福祉については、地域住民とともに高齢者を支える社会づくりを進め、市民の誰もが住み慣れた地域において、健康で自立した生活を送ることができるよう、介護保険サービスの円滑な運営や在宅支援・介護予防などの地域支援事業の推進に努めます。

 障がい者福祉については、障害福祉サービス及び地域生活支援事業などの着実な実施や、関係機関、事業者及び支援団体等をはじめとする市民との連携により、障がいのある方が希望を持ち、安心して暮らせる地域づくりを進めます。

 児童福祉については、ひとり親家庭の自立を支援するため、母子自立支援員を増員し相談体制の充実を図るとともに、子育て家庭に対する新たな「子ども手当」や父子世帯も対象とする「児童扶養手当」の支給など、経済的支援を実施します。また、「千歳市子育て支援計画(後期計画)」に基づき、出生から育児までを地域全体で応援するまちづくりを総合的に推進します。
 本年4月には、北陽地区に「ほくよう児童館」を開設し、2学童クラブを併設して、子育て支援拠点を拡充します。このほか、地域子育て支援センターでは、子育てサポートや地域交流など利用者ニーズに基づく各種子育て支援事業の充実を図るとともに、ボランティアの育成や子育て支援に係る関係機関及び市民団体との連携強化に努めます。 

 認可保育所については、平成23年度の入所に向けた既設の民間認可保育所の増改築、さらには平成24年度の開設に向けた市立真々地保育所の民営化により合計60名の定員増を図り、入所希望児童の増加に対応します。
 また、待機児童を受け入れた認可外保育所への補助を行うなど、保育サービスの充実を図ります。

 コミュニティセンターの改修については、バリアフリーや利便性の向上、耐震化などを中心に計画的に進めており、新年度は「北新コミセン」及び「北信濃コミセン」の改修を行います。また、町内会等備品整備事業及び町内会館整備事業について引き続き実施してまいります。

 

 第2は、『安全で人と地球にやさしい都市づくり』の推進であります。

 

 本市の環境施策を総合的かつ計画的に推進するため、市民の意見をいただきながら、「(仮称)千歳市第2次環境基本計画」を策定します。

 環境保全対策については、温室効果ガスの排出削減の推進を図るため、「チャレンジ25キャンペーン」の取組を進めるとともに、市民への環境保全意識の普及啓発イベントとして「環境フェア」を開催します。
 また、将来を担う子どもたちを対象にした「エコ・カレッジ」制度の普及拡大に取り組み、環境保全意識の醸成による地球温暖化防止のための実践行動を促進します。

 千歳版環境マネジメントシステムである「ECO(エコ)ちとせ」については、事業者との連携により、さらなる普及・拡大に取り組みます。

 自然環境の適正な保全と公害の発生防止については、市民の健康と生活環境を守るため、自然環境監視員等による指導や大気、水質、騒音などの環境の常時監視と発生源に対する規制、指導に努めます。

 廃棄物対策については、「プラスチック製容器包装廃棄物」をリサイクル品目に追加し、平成23年秋頃からの分別収集を予定していることから、処理手数料の改定及び市民への周知に取り組んでまいります。

 集団資源回収については、関係団体などとの意見交換を行い、リサイクル率の向上に資する効率的で持続可能な「新たな集団資源回収システム」を確立し、平成24年度からの実施をめざします。

 廃棄物処理施設については、本年4月からリサイクルセンター及び計量所における運転管理業務の民間委託を開始します。
 また、循環型社会の形成に向けて、「千歳市一般廃棄物処理基本計画」を改定し、数値目標や施設計画等の見直しを行います。

 公園緑地の整備については、宅地化が進んでいるみどり台地区において、ゴセン川緑地の用地買収や街区公園を整備する「みどり台緑化重点地区整備事業」を推進します。

 グリーンベルトについては、緑の広場、わんぱく広場の整備などを進め、中心市街地の活性化やバリアフリー、景観に配慮した公園として再整備します。

 公園施設については、高齢者や障がい者にも配慮した再整備を行うとともに、勇舞3号公園の新設整備に着手します。また、公園の管理については、指定管理者との連携を強化し、安全確保に努め、市民ニ-ズに沿った維持管理の充実を図ります。

 防災については、災害に強い安全で安心な地域社会づくりを進めるため、防災関係機関や協力団体などとの連携を強化し、防災体制の充実・強化を図ります。

 また、大規模災害時には自主防災活動が重要であることから、自主防災組織の結成支援や育成の取組を進めます。4月にオープンする「千歳市防災学習交流センター・そなえーる 」については、市民に親しまれ、円滑に機能する防災拠点として運営してまいります。

 千歳川の治水対策については、千歳川河川整備計画に基づき、国が釜加地区で堤防整備を行うとともに、根志越地区遊水地については事業区域が確定したことにより、本年から用地測量を実施することになっております。このため、国との連携を図りながら、治水事業の整備促進に努めます。

 交通安全及び防犯対策については、犯罪や交通事故の被害から市民を守り、安心して暮らすことができる社会の実現に向けて、「安全・安心に関するパンフレット」を作成し全世帯に配布するとともに、防犯や交通安全に関する取組を関係機関・団体、市民団体などと連携して進めます。

 消防については、火災・救急・救助等の事案に対し、より迅速かつ的確に対応するため、現在の消防指令施設を最新の高機能消防指令センターに更新するとともに、消火栓の更新及び耐震性貯水槽の整備を行い、消防施設等の充実・強化を図ります。

 消防救急無線のデジタル化については、石狩管内の各消防本部と連携して整備に取り組みます。

 救急業務については、救急救命士を計画的に養成するほか、応急処置範囲の拡大に伴う気管挿管や薬剤投与などの教育により、救急隊員の知識・技能の向上を図り、救急救命体制の充実に努めます。
 また、救命率の向上を図るため、多くの市民が利用する公共施設への自動体外式除細動器(AED)の計画的な配置とその使用方法を習得する救急救命講習を継続して実施します。

 火災予防については、防火対象物等の立入検査を強化し、違反是正の徹底を図るとともに、地域住民や消防協力団体と連携して住宅火災による死傷者の発生を防止するため、住宅用火災警報器の設置促進をはじめとする防火対策に取り組みます。

 水道事業については、浄水施設や配水管の計画的な更新を行い、災害時の配水管網整備として布設ルートなどの検討を進め、安全でおいしい水の安定供給に努めます。
 また、将来にわたり安定した水を確保するため、引き続き石狩東部広域水道企業団による拡張事業を促進するとともに、配水池及び幹線配水管の建設を継続します。

 下水道事業については、公共用水域の水質改善対策として、幹線汚水管、ポンプ場及び雨水滞水池の建設を継続するとともに、既存施設の耐震化を計画的に進めます。また、支笏湖温泉地区については、千歳処理区への編入も含めて最適な運用方法の検討を行います。

 C経路まちづくり事業については、防災学習交流施設の整備を進めるとともに、C経路沿線において引き続き緩衝緑地帯の整備を図り、周辺地域と調和のとれた緑豊かな都市環境の形成に努めます。

 市営住宅については、「千歳市公営住宅ストック総合活用計画」に基づき、いずみ団地で3号棟35戸の整備に着手するとともに、みどり団地では1号棟60戸の完成をめざし、良好な住宅環境を整備します。

 

 第3は、『学びあい心ふれあう都市づくり』の推進であります。

 

 教育施設環境の整備については、児童生徒の良好な学習環境を提供するため、末広小学校、千歳中学校で耐震化改修工事を実施し、安全・安心な学校づくりを推進します。

 奨学金については、昨年度と同様の支給額や支給対象枠を確保し、学習意欲のある生徒、学生の修学を支援します。

 学校図書館については、図書標準の達成をめざし、図書の購入を引き続き行うとともに、市立図書館の蔵書を学校に移管するなど、その充実を図ります。

 道立特別支援学校(養護学校・高等養護学校)の誘致については、入学を望む生徒の数が増え続けており、特に増加が著しい道央圏においては、既存の学校の間口を広げるなどの応急的な対策が講じられております。しかし、道央圏南部をカバーする学校がなく空白地帯となっており、さらには誘致を求める市民の声が高まっていることから、将来を見据えた抜本的な対策として、早期実現に向けた積極的な要望活動を実施してまいります。

 また、長期的な視点で、社会教育行政の取組を定める「千歳市第4期社会教育長期計画」を策定します。

 文化財への取組については、本年4月から旧長都小中学校に移転する千歳市埋蔵文化財センターを中心に、埋蔵文化財をはじめとする文化財の保護と活用に努めます。

 スポーツの振興については、市民ニーズに対応した生涯スポーツの推進に努めるとともに、青葉陸上競技場の改修など市民が快適で安全に利用できるよう、施設の整備を行います。

 国際交流の推進については、民間団体や地元企業等と役割を分担し、連携を図りながら、さまざまな分野で国際交流機会の拡充に努めるとともに、国際社会で積極的に行動する人材や地域で国際交流を推進する人材の育成を進めます。また、アンカレジ市とは昨年の姉妹都市提携40周年を契機として、教育、経済、文化などの分野における友好交流を推進します。

 「ジュニア・エイトサミット2008千歳支笏湖」の成果をまちづくりに生かすため、引き続き、ジュニア・エイトアフターサミット事業を実施するほか、千歳のまちづくりに寄与する国際会議の情報収集に努め、開催の可能性を検討します。

 

 第4は、『魅力と活力あふれる都市づくり』の推進であります。

 

 道路整備については、南2号道路をはじめ、東8線道路や南29号道路などの改良工事を計画的に進め、幹線道路や生活道路としての安全性や利便性の向上に努めます。

 C経路の整備については、南28号道路における清流地区から東7線道路までのコンクリート舗装部の耐キャタアスファルト舗装整備工事を引き続き実施します。

 国が事業主体となって整備しております道央圏連絡道路については、新千歳空港関連区間の内、未開通区間である寿インターチェンジから(仮称)中央インターチェンジまでの工事が進められており、今後、早期供用に向けて国に要請してまいります。

 北海道が事業主体となって設置計画を進めていました「(仮称)新千歳空港インターチェンジ」については、昨年、国から高速道路との連結が許可され事業に着手しております。また、道道泉沢新千歳空港線の延伸計画については、北海道と連携を図りながら事業化の促進に努めます。

 新千歳空港については、議会や経済界とともに強く要望してまいりました国際線旅客ターミナル施設が、本年3月26日に供用開始される予定であることから、利用者の利便性向上とともに、新たな海外路線の開設や観光客誘致に弾みがつくものと期待しております。

 また、新千歳空港は北海道の経済活性化の起爆剤として重要な役割を担っており、今後も北海道や新千歳空港国際化推進協議会などの関係団体と連携しながら、国際拠点空港化の推進に取り組みます。また、新千歳空港の24時間運用については、必要な対策が講じられることが前提となりますが、地域協議会と話し合いを進めながら地元合意に向け、鋭意取り組んでまいります。

 区画整理事業については、「おさつ駅みどり台地区」、「北陽高校前」、「あずさ地区」の各土地区画整理事業の促進を図り、計画的な宅地の供給と魅力あるまちづくりに努めます。

 また、少子高齢化の進展や人口減少社会の到来などの社会経済状況に対応した土地利用方針や都市生活を支える諸施設の計画等を定める「千歳市都市計画マスタープラン」の見直しに取り組みます。

 農林業については、担い手の減少、農地法の改正など、取り巻く環境が大きく変化しておりますが、新政権による戸別所得補償制度のモデル対策については、千歳市水田農業推進協議会と連携して取り組むとともに、新規就農者への支援や女性農業者の経営参画の促進など、経営体質の強化・改善に努めます。
 また、認定農業者や中核農業者の育成、農業法人化の推進などを図るとともに、林業では森林の整備と保護のための対策を実施します。

 グリーン・ツーリズムについては、都市と農村の交流や地産地消などに寄与するものと期待しており、関係者による連絡協議会に対し、引き続き支援を行います。
 また、計画的な農業施策の推進を図るため、新たな農業振興計画を策定し、生産者、農業団体、消費者と連携しながら農業振興に努めます。

 農業用排水路については、過去に整備した幌加川及びその支流の一部において、護岸の亀裂、損壊等が顕著となってきており、道営基幹水利ストックマネジメント事業による対策が可能になるよう、関係機関と協議を進めます。

 支笏湖産ヒメマスについては、安定した供給体制の確立を図るため、支笏湖漁業協同組合と連携して、ふ化放流事業などの推進に取り組みます。

 ホトニクスバレープロジェクトについては、特定非営利活動法人ホトニクスワールドコンソーシアムが昨年度に引き続き、経済産業省の研究開発プロジェクトの採択を受けるなど、産・学・官による共同研究が推進されております。今後も、この中核となる千歳科学技術大学の学術研究機能を最大限に生かしながら、産・学・官連携による研究開発活動を促進し、新産業や新技術の創出・育成及び光関連産業の集積を図ります。

 中心市街地の活性化については、空き店舗利用促進事業や商店街等が行うにぎわい創出などに対し引き続き支援を行います。また、千歳商工会議所、千歳市商店街振興組合連合会及び商業者等の意見を聴くために懇話会を設置し、平成23年度以降の商業振興プランを検討します。

 観光の振興については、積極的な観光PRや観光情報発信を進めるとともに、社団法人千歳観光連盟をはじめとする市内観光事業者や周辺市町村と協働・連携し、さまざまな観光振興事業に取り組みます。
 また、道の駅「サーモンパーク千歳」やJR南千歳駅近接の大型アウトレットモールなどの観光拠点を活用し、市街地や支笏湖、農村地区等への観光誘導を図る情報発信などに努めます。

 支笏湖ポロピナイ地区の再整備については、引き続き環境省に強く働きかけるとともに、支笏湖地区の観光事業者、NPO、地域住民と協働し、自然環境の保全に配慮しながら、観光ニーズに対応した観光地づくりを進めます。

 市が所有する支笏湖温泉の泉源については、今後の温泉の安定供給のために実施した泉源開発の可能性調査を踏まえ、代替泉開発の基本計画を策定するとともに、地域の事業者と安定供給に向けた協議を進めます。

 中小企業に対する支援については、昨年12月に施行された中小企業等金融円滑化法に合わせ、本市の中小企業振興融資制度について、融資条件等の緩和が可能となるように要綱を改正したところであり、千歳商工会議所や金融機関と連携を図りながら、中小企業者の資金繰りに伴う負担軽減を促進します。

 雇用については、長引く景気低迷による厳しい雇用情勢に対応するため、ハローワーク千歳など関係機関と連携しながら、緊急雇用対策事業に引き続き取り組むとともに、雇用情報センターの活動等を通じて、市民の就業活動を支援します。

 新規学校卒業者の就職環境については、非常に厳しい状況となっていることから、就職が決まっていない新規卒業者を臨時職員として任用し、若年層の雇用機会の確保に努めます。

 

 第5は、『参加と連携による都市づくり』の推進であります。

 

 男女共同参画社会の実現に向けては、家庭・職場・地域における意識の普及を図るため、男女共同参画推進スタッフや市民団体との協働によるセミナーの開催、ちとせ男女共同参画月間での講演会や街頭啓発を実施します。
 また、「男性の料理教室」を市民協働事業として拡充し、男女が共に支えあう家庭環境の促進に努めます。さらには、幼少期から男女共同参画意識を醸成するため、小学校児童用の学習副教材の活用促進と標語コンクールの実施に取り組みます。

 市民協働によるまちづくりについては、「みんなで進める千歳のまちづくり条例」をもとに具体的な取組を進めます。

 協働事業については、平成20年度から実施している市提案型の4事業を、新設した「市民協働プロモーション事業」に移行し、引き続き協働型で継続します。また、平成21年度から実施している3事業に加え、新たに「広報ちとせ」表紙写真撮影事業などの3事業を開始します。
 このほか、市民協働の取組の成果を分析し、その検証を行う評価システムを構築し、市民協働のさらなる充実を図ります。

 行政サービスの高度化・効率化の一環として、紙による戸籍簿を電子データ化する戸籍総合システムを導入し、戸籍の処理日数や証明書発行の待ち時間を大幅に短縮し、市民サービスの向上と効率的な事務処理を図ります。

 市民の参加によるまちづくりを進めるために、「市長の出前講座」、「市長相談日」、「市政懇談会」、「市長への手紙・ポスト」などに寄せられる市民の声を市政に反映するとともに、「広報ちとせ」、「市ホームページ」、「パブリックコメント手続き」などの活用を図り、市政の現状や課題、まちづくりに関する情報の積極的な公開に努めます。

 

 

(むすび)

 以上、平成22年度の市政執行に臨む私の所信を申し上げました。

 本年の市政運営のキーワードについては「克」とし、新年度予算も「克力予算」と命名しました。この字義は、「自分が置かれた状態に負けず、これを乗り越える」というものであり、市政運営にあたる私の強い意志を込めております。
                 
 中国最古の歴史書である「書(しょ)経(きょう)」の洪(こう)範(はん)の編に、政治道徳の9原則「九疇(きゅうちゅう)」が記されており、そのひとつに「正直(せいちょく)」、「剛(ごう)克(こく)」、「柔(じゅう)克(こく)」という三徳があります。これは、すべてに対して公平で正しいこと、剛直で思慮深くあること、柔和な心で調和を図るという意味になると理解します。

 私はこの三徳をひとつの行動規範とし、厳しい社会情勢下において、強い意志を持ってさまざまな課題に打ち克ち、また、これからの幾多の困難に対しても柔軟に対応し、不断の努力を持って力強く乗り越え、千歳の限りない発展と未来のために全力を傾注する覚悟であります。

 市民並びに議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。