5-1 中心市街地の位置及び区域設定の手順

 千歳市中心市街地の区域については,以下のような手順にもとづき設定を行う。

 「千歳市都市計画マスタープラン」における位置づけを基礎としながら,4章において検討した中心市街地のコンセプト・目標を踏まえつつ,法的要件を満足する区域の設定を以下に行う。(以下の項目をクリックすると別ウインドウで画像が表示されます。)


図表5-1-1 位置及び区域設定のフロー [140KB jpgファイル] 

5-2 区域設定の考え方

(1)中心市街地の「コンセプト・目標」から

  都市計画マスタープランにおいて定められている区域に加え,千歳市中心市街地のコンセプトや目標の実現のため,以下のような項目を加味する。

1 「みんなが集まるまちづくり」の実現のため,中心部の近傍に位置している集客力の大きい観光施設「サーモンパーク」を区域に含める。

2 「住みたいまちづくり」「人にやさしいまちづくり」の実現を目指し,都心居住や高齢者に配慮した居住環境の整備促進のため,公営住宅再生マスタープランに再整備が位置づけられている「うたり団地」とともに,福祉施設「ほっとす」を区域に含める。

3 「便利なまちづくり」の実現に向けて商業の利便性向上を図るため,8つの商店街振興組合等を区域に含める。

(2)中心市街地の法定要件から

  中心市街地の法的要件(図表5-2-4)を踏まえ,以上に述べた位置及び区域の妥当性の検討を次に行う。

法的要件について

1号要件との整合:全市の中心的な商業・業務地区であり,また,JR千歳駅をはじめ高次な都市機能の集積が図られている地区である。

2号要件との整合:近年人口の減少がみられ,また,大型店の閉店等により,商業機能が沈滞している地区である。

3号要件との整合:全市的な中枢機能が集積しており,当該地区の活性化が千歳市全体の発展に有効と想定される地区である。

区域設定における留意事項について

1 「中心市街地の数」との整合:千歳市内に1地区とする。

2 「中心市街地の規模等」との整合:商業機能とともに,公共ゾーン・広域交通拠点等に一体性が見られ,集中的かつ効果的な取り組みが可能と想定される地区である。

3 「土地利用との関係」との整合:商業地域・近隣商業地域を含む地区である。

4 「区域の境界」との整合:地形地物などにより,対象となる土地の範囲を明確に表示して定めることとする。

(1)中心市街地の要件

・ 「中心市街地活性化法」において,以下の三つの要件が示されている。

集積要件

「当該市街地に相当数の小売商業者が集積し,及び都市機能が相当程度集積しており,その存在している市町村の中心としての役割を果たしている市街地であること。」(法第二条第一号)

趨勢要件

「当該市街地の土地利用及び商業活動の状況等からみて,機能的な都市活動の確保又は経済活力の維持に支障を生じ,又は生ずるおそれがあると認められる市街地であること。」(法第二条第二号)

広域効果要件

「当該市街地において市街地の整備改善及び商業等の活性化を一体的に推進することが,当該市街地の存在する市町村及びその周辺地域の発展に有効かつ適切であると認められること。」(法第二条第三号)

(2)区域設定における留意事項

・ 上記の要件の他の中心市街地の位置及び区域を定めるに当たって,「中心市街地における市街地整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する基本的な方針」において留意事項が示されており,以下にその要約をまとめる。


1 中心市街地の数

  中心市街地の数は,基本的に一市町村に一区域である。

2 中心市街地の規模等

  中心市街地の規模は,それぞれの市町村ごとに多様であると考えられるが,土地利用や諸機能の集積の実態,想定される事業の実施範囲等の観点から,一体性があり,集中的・効果的な取り組みが可能な適切な広さであること。

3 土地利用計画との関係

  中心市街地の区域は,各種土地利用計画との整合性にも考慮することが必要であり,特に都市計画が定められている場合には,商業地域又は近隣商業地域を含むように調整を図ることが必要である。

4 中心市街地の区域の境界

  中心市街地の区域は,できる限り市町村の区域内の町界・字界,道路,河川,鉄道等の施設,都市計画道路等によって,対象となる土地の範囲を明確に表示して定めることが必要である。 (以下の項目をクリックすると別ウインドウで画像が表示されます。)

図表5-2-3  中心市街地の区域と用途地域の関連 [476KB jpgファイル] 

 

5-3 中心市街地の位置及び区域

 以上を踏まえ,千歳市中心市街地の位置及び区域を次のように設定する(図表5-4-5参照)。

(1)区域境界

・北側の境界:都市計画道路30号通 JR千歳線等

・東側の境界:ママチ川及び千歳川等

・西側の境界:都市計画道路末広高台通 北新商店街とほっとす(福祉施設)含む区域

・南側の区域:錦町商店街を含む区域

(2)区域面積

    ・面積:約263ヘクタール(1/2,500図上求積)

 

5-4 重点地区の設定

(1)重点地区の必要性

 中心部の中でも特に沈滞の著しい地区においては,重点的な施策の展開により,中心市街地活性化の先導的役割を担っていくことが求められている。

 このため以下の視点にもとづき,活力低下の著しい中心商店街及び広域交通拠点であるJR千歳駅周辺,千歳市中心部のシンボルとなる自然空間を一体的に活性化の重点地区として設定し,活性化施策の先行的・集中的な整備を行っていくことにより,中心市街地全体の活性化を牽引していくこととする。

(2)重点地区の考え方

 重点地区の設定にあたっては,千歳市中心部に関わる規定計画及び「消費者買物動向調査」を踏まえるととともに,当該地区における人口・商店数等指標の趨勢条件を総合的に勘案した上で設定を行う。

1 「都市計画マスタープラン」より

 当該計画により位置付けられている,駅前を起点とし中心部の各拠点を結ぶ,国道337号・国道36号・千歳川・道道早来千歳線により構成される「拠点回遊軸」を含む。

2 「千歳市商店街・商業集積等活性化基本構想」より

 当該計画において活性化方向の検討対象にされている,「中心部商業集積地区」を構成する5つの商店街振興組合及び駅前通り振興会を含む。

3 「消費者買物動向調査」より

 当該調査において,中心部の中でも特に中心と考えられる地域として多く挙げられていた,エスプラザ前(37.2%),もりもと前(31.2%),千歳駅前(22.9%)を含む。

4 趨勢条件(人口・商店数・商業販売額)より

 1~3をもとに想定される区域における人口,商店数,年間商品販売額の3つについて具体的に検討を行う。

 まず,人口については,上述のように,中心部における人口減少の傾向は明らかである。
表3-2-1)。また,中心部を千代田町,清水町,幸町,錦町の4町に限定しても,同様の傾向が見られる。

 次に,商店数について,「中心部商業集積地区」を構成する5つの商店街振興組合(仲の橋,ニューサンロード,錦町,新川通,新橋通)及び駅前通り振興会における推移をみると,すべての商店街において減少傾向にある(図表5-4-2)。

 さらに,年間商品販売額について,同様に上記6商店街における推移をみると,ニューサンロード及び新川通については大きく増加しているが,錦町及び新橋通については逆に大きく減少している。主要6商店街の合計は,1.9%の増加となっているが,第1種大型小売店(サティ,エスプラザ)の合計は,11.6%の増加となっていることから,相対的に落ち込みが見られるといえる(図表5-4-4)。

 以上より,この地区は,特に沈滞が著しく,重点的かつ集中的な施策の展開を図る必要のある地区といえる。

 

図表5-4-3 主要6商店街における商店数の推移
商店街
平成6年
平成9年
伸び率(%)
仲の橋
29
28
▲10.3
ニューサンロード
38
32
▲15.8
錦町
28
24
▲14.3
新川通
20
18
▲10.0
新橋通
15
13
▲13.3
駅前通
29
28
▲3.4
合計
159
141
▲11.3

                                       

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出所:千歳商工会議所「千歳経済統計書」より作成

 

図表5-4-4 主要6商店街における年間商品販売額の推移
商店街
平成6年
平成9年
伸び率(%)
仲の橋
546,584
560,535
2.6
ニューサンロード
273,350
303,735
11.1
錦町
244,437
189,140
▲22.6
新川通
142,435
166,295
16.8
新橋通
54,368
45,972
▲15.4
駅前通
361,123
387,122
7.2
合計
1,622,299
1,652,799
1.9

第1種大型小売店計

(サティ、エスプラザ)

1,541,945

1,721,460

11.6

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出所:千歳商工会議所「千歳経済統計書」より作成

 

(3)重点地区の位置及び区域

以上を踏まえ,重点地区の位置及び区域を次のように設定する(図表5-4-5参照)。

1 区域境界

・北側の境界:JR千歳線等

・東側の境界:千歳川等

・西側の境界:駅前通り振興会を含む区域(町界)

・南側の境界:錦町商店街を含む区域

2 区域面積

・面積:約51ヘクタール(1/2,500図上求積)
(以下の項目をクリックすると別ウインドウで画像が表示されます。)


図表5-4-5  中心市街地・重点地区の位置及び区域 [342KB jpgファイル]