2-1 千歳市の現況

(1)広域的位置

 千歳市は,北海道の中南部・石狩平野の南端に位置し,札幌市・苫小牧市など3市5町1村に接している。

 市域は東西に長く西高東低の地形になっており,西部は国立公園支笏湖地区で,樽前山(1,041メートル)や恵庭岳(1,320メートル)など1,000メートル級の活火山が連なる山岳地帯を形成している。

(2)交通条件

千歳市と周辺都市とを結ぶ交通条件では,JR千歳線,石勝線の鉄道が走っているほか,北海道縦貫自動車道および国道36号が市街地を縦断しているなど,道都札幌をはじめとする全道各地との交通の結び付きと利便性が一層高まっている。

(3)沿革

 千歳市は,明治2年(1868年)に胆振国千歳郡として発祥し,明治3年から入植が始まっている。

 大正4年に烏柵舞村,蘭越村,長都村,千歳村を合併して千歳村が発足して現在の千歳市の基礎が形成され,昭和33年に市制を施行し,現在に至っている。

 昭和39年には,道央地区新産業都市の指定を受け,昭和46年に市街化区域および市街化調整区域を指定したほか,昭和63年には新千歳空港が開港され,国際的な産業都市の建設を進めている。

(4)人口

 千歳市の人口は,年々増加しており,国勢調査によると平成7年では84,866人となっている。

 昭和50年以降の推移をみると,前回調査値に比較して約10%ほどの割合で増加している。

図表2-1-3千歳市の人口の推移

人 口
対前回の伸び率(%)
昭和50年
61,031
昭和55年
66,788
9.4
昭和60年
73,610
10.2
平成2年
78,946
7.2
平成7年
84,866
7.5

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 出所:国勢調査

 

(5)産業

 千歳市の産業について産業別の人口でみると(平成7年国勢調査),第3次産業人口が73.4%と大多数をしめており,なかでも「公務」,「サービス業」の占める割合が高くなっている。

 また,工業分野では,大規模な工業団地を有し製造業従事者が多くなっており,一方,農業従事者はわずか3.3%ほどとなっている。

 

図表2-1-5 産業別人口
区分 実数 構成比(%)
総数

44,274

100.0

第1次産業

1,526

3.5

農業

1,446

3.3

林業・狩猟業

36

0.1

漁業・水産業

44

0.1

第2次産業

10,201

23.0

 鉱業

23

0.1

建設業

3,943

8.9

製造業

6,235

14.1

第3次産業

32,485

73.4

卸売・小売業

7,725

17.4

金融・保険業

906

2.0

不動産業

358

0.8

運輸・通信業 

3,622

8.2

電気・ガス・水道・滅供給業

185

0.4

サービス業

9,336

21.1

公務

10,353

23.4

分類不能の産業

62

0.1

出所:平成7年国勢調査

 

(6)土地利用

  千歳市の土地利用について,地目別にみると総面積59,495ヘクタールのうち最も大きいのは「山林」で53.3%を占めており,「宅地」は2.7%となっている。
  また,用途地域別の面積をみると,住居系は45.8%,商業系は3.3%,工業系は51.0%となっている。

図表2-1-6 地目別面積
 
総数
宅地
山林
原野
牧場
池沼
雑種地
その他
面積
(ヘクタール)
59,495
1,601
413
6,986
31,677
3,867
549
9,893
9,893
2,941
(%)
100.0
2.7
0.7
11.7
53.3
6.5
0.9
16.6
5.0
2.6

出所:「要覧ちとせ」(平成10年度版)
   

図表2-1-7 用途地域別面積
種類
面積
構成比
 
第一種低層住居専用地域
約693ヘクタール
22.8%
第二種低層住居専用地域
約19ヘクタール
0.6%
第一種中高層住居専用地域
約141ヘクタール
4.6%
第二種中高層住居専用地域
約213ヘクタール
7.0%
第一種住居地域
約259ヘクタール
8.5%
第二種住居地域
約30ヘクタール
1.0%
準住居地域
約37ヘクタール
1.2%
住居系
約1,392ヘクタール
45.8%
 
近隣商業地域
約73ヘクタール
2.4%
商業地域
約26ヘクタール
0.9%
商業系
約99ヘクタール
3.3%
 
準工業地域
約600ヘクタール
19.7%
工業地域
約192ヘクタール
6.3%
工業専用地域
約758ヘクタール
25.0%
工業系
約1,550ヘクタール
51.0%
合計
約3,041ヘクタール
100.0%

出所:千歳恵庭圏都市計画図

(7)観光資源

  千歳市には,国立公園支笏湖と湖畔の温泉を中心とした全国有数の自然景観の美しい観光ポイントがあり,また,千歳川では,「インディアン水車」や「千歳サケのふるさと館」など,体験学習機能を持つ観光施設が位置している。
  市内観光客の入り込み状況をみると,平成9年度では総数約202万人となっており,このうち道内客が85%を占め,日帰り・近郊型の観光が主となっている。

 

図表2-1-8 観光客入り込み数(平成9年度)

入り込み客数

道外 309,319人  構成比15.3%
道内 1,711,651人  構成比84.7%

入り込み客数の内訳

日帰り客 1,826,459人  構成比90.4%
宿泊客数 194,511人  構成比9.6%

2,020,970人 (構成比 100%)

出所:「要覧ちとせ」(平成10年度版)

 

2-2 上位計画・関連計画

(1)千歳市第4期総合計画 後期基本計画

 千歳市は,平成7年度に,平成8年度~平成12年度の5か年を計画期間とする「千歳市第4期総合計画 後期基本計画」を策定している。
 本計画には,『せせらぎに創造し 世界にはばたく つどいの里』を都市づくりのテーマとして,基本構想で示された千歳市の将来像の実現のための6つの柱に基づく基本的な施策を定めている。
 この中で,中心市街地に関わる施策については,6つの柱のうち「4 創意と活力に満ちた“知的産業都市・ちとせ”」のなかで,‘暮らしの広場づくり’をテーマとして,以下のように示している。以下に概要を抜粋する。
暮らしの広場づくり
1 暮らしの広場機能の充実

○基本方針
・ 地区更新計画に基づいた商店街の再開発やショッピングモール化の促進
・ 個店のリニューアルなどによる景観に配慮した商店街づくり(=舞台づくり)の推進
・ 多様な年代を呼び込む仕掛けづくり(=出演者,観客づくり)を行い,魅力的な買物する場,人・情報などが交流する場としての「暮らしの広場,エキサイティングな空間」機能の充実
○主要施策
・「魅力ある商店街づくり」:商店街の再開発の促進,市街地の再開発の促進,千歳地域商店街振興計画・アクションプログラムの策定,中心市街地全体の総合的整備,複合型商業集積の整備促進,ショッピングモール化の促進,商店街の環境整備
・「人・もの・情報の交流する場づくり」:生活・買物・サークル活動等の情報発信機能の充実,ポケットパーク・広場公園の整備

2 都市間競争に対応できる商業の活性化

○基本方針
・ 商業者の意識改革による経営の近代化と安定化及び人とのつながりを重視した商業活動による都市間競争に対応できるための商業の活性化の推進
○主要施策
・「経営の近代化,安定化」:人材育成事業,中小企業融資事業
・「消費者ニーズの反映」:消費者動向の調査,従業員教育等の促進

(2)千歳市都市計画マスタープラン

 平成11年3月に「千歳市都市計画マスタープラン」を策定しており,このなかで3つの都市づくりの目標を掲げ,千歳市が目指していく将来都市構造及び地域別の整備方針を示している。


 <千歳市の都市づくりの目標>
  • 水と緑に包まれた“うるおいのあるまち”
  • 安全性と快適性の確保された“安心して生活できるまち”
  • 産業と交流に支えられた“いきいきしたまち”

中心市街地における方針については,地域別構想の地域区分のなかの「中心市街地地区」として以下のように示している。以下に概要を抜粋する。

「中心市街地地区」の地区づくりの目標
  • 求心力のある都心空間の形成
  • 千歳川,青葉公園の環境をいかした魅力ある都心空間の形成
  • 多様な活動や交流が展開される活力ある都心空間の形成
地区づくりの方針

(土地利用の方針)
・国道を中心とする広域幹線沿道は「都心型商業業務ゾーン」「沿道商業サービスゾーン」とし,“都心軸”の形成や駐車場の確保を図る。
・幸町・清水町では「かいわい型商業飲食ゾーン」を位置づけ,商業地景観形成を図る。
・東雲町は「行政ゾーン」とし,コミュニティ性を高め,親水空間の創出を図る。
 (道路・交通の方針)
・千歳川両岸は,歩行者色の強いシンボル的な道路整備を図り,グリーンベルトを両岸でつなぐ新たな親水空間を形成する。
・千歳駅の結節機能の強化に向けて駐車場・駐輪場を確保し,市内バス利用を促進する。
 (水と緑の景観形成の方針)
・千歳川・ママチ川両岸で親水空間の確保を図り,グリーンベルトの保全活用と併せて,学校や公共施設など周辺街区,建物を含めた緑化を図る。
 (都市景観の方針)
・千歳川左岸は,右岸からの眺望に配慮した景観形成,右岸は豊かな緑の景観形成を図り,また,シンボル的な橋とたもと空間の景観形成を図る。
・街区・道路の整備に併せて,電柱など地上占有物の修景,共同化,地中化を進める。
・幹線道路沿道の屋外広告物は,景観形成ガイドラインに基づいた規制誘導を図る。

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(3)商店街・商業集積等活性化基本構想

 平成10年3月に策定された「千歳市商店街・商業集積等活性化基本構想」においては,主に中心部商業集積地区の活性化について検討を行っている。
 中心部商業集積地区の基本方向として,1 都市型商業の充実・強化,2 都市機能の複合化による魅力ある街づくり,3 水・緑の活用やアメニティ機能の充実による空間づくり,の3点をあげている。また,中心部商業集積地区における街づくりの方向性として,1 複合拠点整備によるまちづくり,2 テーマ性のあるまちづくり,3 官・民一体となったまちづくり,の3点を提示し,中心部商業集積地区における商業機能の強化方向として,1 千歳の顔にふさわしい中心核の整備,2 各商業集積地区の機能分担及び回遊性確保,3 複合的な都市機能の導入による多機能集積地の形成,4 道路,公園,駐車場等都市基盤施設の整備による回遊性の向上,の4点を提示している。
 これらをふまえ,中心部商業集積地区における街づくりコンセプトとして,「中心部商業集積地区を対象とする多機能集積拠点の形成-「千歳の顔」づくり-」が掲げられるとともに,中心部商業集積地区を4つのゾーンにわけ,それぞれの整備コンセプトを下記のように提案している。

1 仲の橋通り商店街・ニューサンロード商店街(一部)・駅前通り振興会(一部)-「都心型商業ゾーン」
2 新川通り商店街・新橋通り商店街・ニューサンロード商店街(一部)・駅前通り振興会(一部)-「遊食型商業ゾーン」
3 錦町商店街・駅前通り振興会(一部)-「特化型商業ゾーン」
4 駅前通り振興会(一部)-「交流型商業ゾーン」


 都心型商業ゾーンにおいては,「千歳市の商業を先導する役割を担える魅力的な街づくり」をコンセプトに,整備プランとして,エスプラザ周辺地区再開発や仲の橋通り・ニューサンロードのモール化を提案している。

 遊食型商業ゾーンにおいては,「単なる買物の場所ではなく,通りや空間の賑わいに溢れた街づくり」をコンセプトに,整備プランとして,アミューズメントパークの整備,新しいナイトスポットの形成,明るい飲み屋街の形成を提案している。

 特化型商業ゾーンにおいては,「希少価値の魅力を高め,広域から集客できる個性ある街づくり」をコンセプトに,整備プランとして,情報コミュニケーションプラザの整備,ウエルネスパークの整備,特化型専門店の導入を提案している。

 交流型商業ゾーンにおいては,「千歳市の玄関口として様々な人々が集い,交流できる街づくり」をコンセプトに,整備プランとして,千歳駅(サービスステーション)の整備,サティとの連携強化,商店街としての連続性を高める整備,地域に密着した市民の憩いの場としての整備,都心業務集積を支援する施設の整備を提案している。

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図表2-2-3 中心部商業集積地区のゾーニング [204KB jpgファイル]

 


 

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