(はじめに)

   平成19年第2回定例市議会の開会にあたりまして、市政執行に対する私の所信を申し上げます。
   私は、このたびの統一地方選挙におきまして、市民の皆さんの温かいご理解とお力添えのもと、再び市政を担当させていただくことになりました。
   その責任の大きさ、重さに改めて身の引き締まる思いをいたしております。
   私は、平成15年に第6代市長として、市政を担うこととなりましたが、その任に就くに際し、「市民一人ひとりが真に夢を持ち、その夢を実現できる社会の構築をめざす」ことを政治信条とし、「3つの活力と3つの安心」を市政運営の基本におき、「人育て・市民協働により、活力が循環する都市(まち)づくり」を具体化するために、7つの目標を柱とする110項目にわたる公約を掲げました。
  

   市長就任直後には、景気の低迷による市税の減少や地方交付税の削減などに伴い、多額の財源不足が見込まれる逼迫した市の財政状況が顕著となりましたが、次の世代に負担を残さないため、そして、活力あふれる未来につなげていくために、市民並びに議会の理解と協力をいただきながら、財政の健全化対策に取り組んでまいりました。
 また、本市の特性や優位性を活かすとともに、まちづくりの将来方向を見据えながら、5つの分野にわたる重点施策を位置付けた中で、公約実現に努めてまいりました。
 この間、旧エスプラザビルの再開、新防衛計画大綱の見直しに伴う自衛隊削減問題への対応、在日米軍再編などの様々な課題に直面し、難しい選択と決断を迫られる局面もありましたが、その都度、最善を尽くすべく判断を行ってきたところであります。
 このように、私は、多くの問題に立ち向かい、その解決に向け鋭意努力してまいりましたが、地域経済の活性化や財政の健全化、重点施策の推進など、継続して取り組まなければならない課題は多く、なお道半ばでありましたことから、二期目の立起を決意した次第であります。

 

   私は、この度の選挙を通じ、改めて、千歳のまちを見つめなおす機会を得ました。
 そして、このまちが着実に発展をとげていることを目の当たりにし、大きな喜びを感ずるとともに、この発展を止めてはならないとの思いを強くしたところであります。
 この発展を支えているものは、一つには、市民の様々な営みであり、このまちで働き、いきいきと生活している人々の活力であります。
 そして、今一つは、本市が持つまちの特性・優位性であり、企業の集積や活発な事業活動によるまちの活力であります。
 私は、これらを「市民力」、「都市力」と認識しており、このふたつの「力」が、このまちのダイナミズムを生み出しているものと考えております。
 しかしながら、この「力」は、無条件に与えられたものではなく、また、将来にわたり保証されているものでもありません。
 これからも、市民一人ひとりが生き甲斐をもち、幸せを実感できるまちづくりが必要であり、企業誘致など、都市の活力を持続させる不断の努力が求められるのであります。

 この「市民力」と「都市力」を最大限に活かしながら、ふるさと千歳の発展を持続させていくことこそ、私に与えられた使命であると強く認識しております。
 そして、9万3千市民が「千歳で生まれ、住んで良かった」と真に思える郷土づくりを目指し、全力を尽くしていく決意であります。


(市政運営の基本姿勢)
 ここで、今後の市政に臨む基本姿勢について申し上げます。

 

まず、第1に、活力あるまちの『ちから』、市民力を活かした『都市経営』であります。
 
  千歳市が抱える課題を共有し、市民と行政が力を合わせ、市民主体、市民協働の都市経営を推進するとともに、既存産業の振興や企業誘致、農業の振興に努め、新たな雇用の創出を図り、活力が循環するまちの実現を目指します。
  地方分権時代を迎え、自治体の個性と特色を活かしたまちづくりが進められており、複雑かつ多様化している地域課題に対応するため、市民の皆さんの知恵と工夫と参加が必要であります。
   このため、市民と行政がともに考え、責任を持ってまちづくりに取り組み、市民協働による地域社会の実現を図ることが重要となっております。
   このような市民協働を着実に進めていくため、基本的なルールとして「みんなで進める千歳のまちづくり条例」を本年4月1日に施行しました。
  この条例により、市民の皆さんの多様な公益活動が明確に位置づけられ、千歳市の都市経営につながることとなります。
 私は、平成19年度を「市民協働実行元年」と位置づけ、具体的な協働のあり方を示しながら、市民力を活かした「市民協働によるまちづくり」を推進してまいります。

 

第2に、みんなが幸せを感じる『ちから』、安全・安心な『都市経営』であります。

 市民が安心して子どもを生み、育てられ、また充実した心豊かな生活を送ることができる環境づくりを推進するとともに、自然災害等から市民の生命、財産を守るための防災対策が充実したまちの実現を目指します。

 以上の2点を基本姿勢として市政を推進してまいりますが、その推進にあたりましては、市民の立場に立った「公平・公正な市政」、情報公開などによる「市政の透明化」を基本におきながら、直接対話による「市長相談日」、「市政懇談会」の開催や「市長への手紙・ポスト」、「市長の出前講座」の実施などにより市民の皆さんの声を市政に反映するとともに、読みやすく、わかりやすい広報紙づくりを目指し「広報ちとせ」の充実を図るなど「開かれた市政」の推進に努めます。

 

 (3つの活力と3つの安心)

 次に、3つの活力と3つの安心について申し上げます。

  私は、「市民力とまちの特性を活かし幸せを実感できるまち」をまちづくりの目標として、当面する課題に取り組むにあたり、「3つの活力」と「3つの安心」を柱とした施策を進めます。
 

 まず、第1に、「3つの活力」により「元気な千歳」を実現する取り組みであります。

 

 その1つ目は「経済の活性化・雇用の拡大」であります。
 地域経済を活力あるものにするため、既存産業の振興や自衛隊の存続維持に努めるとともに、研究開発機能の拡充と、これに結びついた新産業の創出を図り、雇用機会の確保に努めます。
 また、総合的な交通ネットワークの整備を進めるほか、千歳市の特性を活かした芸術・文化やスポーツなどの地域間交流の推進により、地域の活性化を図ります。
 
 その2つめは「市民協働のまちづくり・市役所改革」
であります。
 まちづくりの様々な分野において、市民参加を促進するとともに、市民と行政の協働によるまちづくりを推進するほか、地域住民の連携や活動を育む場づくりに努めます。
 また、民間活力の導入により、事務事業の効率化を推進するほか、地方分権の対応や、市民協働のまちづくりに積極的に取り組む職員を育成するなど、市役所改革に取り組みます。

 その3つ目は「財政の再生」であります。
 財政破綻という最悪の事態を回避し、将来に向けた足腰の強い財政基盤を構築するため、これまで財政健全化対策に取り組んでまいりました。
 引き続き、内部管理経費の削減を中心に取り組むほか、土地開発公社の経営健全化にも積極的に取り組みます。
 また、自治体の垣根を越えた広域的なネットワークの形成や事業運営など、各自治体の特性を活かしながら、機能分担を図った広域行政を推進します。

 

第2は、「3つの安心」により「住みよい千歳」を実現する取り組みであります。

 

 その1つ目は、「福祉・医療の充実」であります。
 すべての市民が心身ともに健康で、生きる喜びを実感しながら暮らしていけるよう、保健・医療・福祉の各分野におけるサービスを充実します。
 また、市民の日常の足となる公共交通機関の確保を図るなど、高齢者、障がい者などハンディキャップを持つ人たちを支援します。

 その2つ目は、「子育て・教育の充実」であります。
 本市は、出生率が高く、全道一若いまちという特性を有しており、このまちの次代を担う子どもたちが、元気で生き生きと成長し、子育てに喜びと楽しみを持ちながら、安心して子どもを生み育てられる環境を整備するため、多様な保育サービスの提供や子育て支援策を推進します。
 また、快適でゆとりと潤いのある児童・生徒の良好な教育環境を確保するとともに、市民生活に密着した図書館の充実や活発なスポーツ活動ができるよう、施設の整備を推進します。

 その3つ目は、「環境・防災の充実」であります。
 地球的視野に立った環境保全対策に取り組むとともに、清澄な水と豊かな緑に溢れた自然環境と調和した環境共生型社会を構築します。
 また、さまざまな災害から市民生活を守り、安心して暮らせるための環境づくりや基盤整備を進めます。

以上、「3つの活力と3つの安心」についてお示ししましたが、このうち、「子育て・教育」、「人づくり」、「防災」、「企業誘致」、「観光」の5つの施策につきましては、選択と集中により、重点的かつ効果的に取り組む「重点施策」として位置付け、引き続き推進してまいります。

 

(本年度の政策予算)

 次に、本年度の政策予算について申し上げます。

 私は、この度の選挙において、地域経済の活性化、財政の健全化、重点施策の推進など、継続して取り組むべき課題として、公約の中で76の政策をマニフェストとして示してきたところであり、平成19年度の政策予算編成にあたっては、この実現に向けた政策を中心に取り組みを行い、「みんなで進める協働予算」として取りまとめたところであります。
 この結果、一般会計総額では、471億6,878万5千円となり、前年度当初予算と比べ、4億1,287万円、0.9パーセントの増となっております。
 また、特別会計では、当初予算において総体予算を編成しておりますが、下水道事業会計において雨水放流管移設のための補正を行うこととしており、公営企業会計総額では139億6,607万3千円となっております。
 なお、予算の細部については、別に「平成19年度千歳市各会計補正予算概要」の中でご説明申し上げます。

 

 

(主な施策)

 次に、5つの都市づくりの目標ごとの主な施策について申し上げます。

 

 第1は、『心がかよい幸せ感じる都市づくり』の推進であります。

 保健・医療・福祉のサービス基盤を整えるとともに、子育てや、高齢者、障がい者などハンディキャップを持つ人たちを地域ぐるみで支援します。
 また、地域の一員としての市民意識を高めながら、コミュニティの主体的な活動を育みます。

 保健予防対策については、従来、育児支援を必要としていた乳幼児宅への訪問事業を「新生児訪問事業」として生後4ヵ月までの乳児とその養育者の全家庭を助産師・保健師が訪問し、保健指導を行うなど、母子保健面から子育て支援を行います。
 また、昨年度から北海道及び北海道健康づくり財団が実施している「すこやかロード認定事業」において、青葉公園内のウォーキングコース「おはよう散歩道」が本年1月に「すこやかロード」として認定されており、今後も引き続き「ウォーキング」を通した健康づくりを推進してまいります。

 医療については、市立千歳市民病院において、医療制度改革など医療を取り巻く環境の急速な変化に的確に対応するとともに、全国的な医師不足の中、医師の確保に努め、市民の医療ニーズに応える診療体制の充実を図ります。
 また、地域の基幹病院として救急医療、高度医療を充実するとともに、相互補完体制の強化を図るため、病診・病病連携の取り組みを進め、地域医療の向上に努めます。
 さらに、病院機能評価の認定取得において培ってきた職員の意識改革と業務改善の取り組みを十分活かしながら、「安全で安心して医療が受けられる病院」として、医療の質と信頼性をより一層高めてまいります。

 地域福祉については、各種の地域福祉活動に取り組んでいる福祉4団体と市が連携・協力し、協働によって地域の実情に即した活動を行うとともに、地域福祉のネットワークづくりを推進するための組織として「千歳市地域福祉推進懇話会」を設置しており、今後、要援護者の支援体制の整備などに取り組み、市民が生きる喜びを実感でき、安全に暮らせる地域福祉を充実します。

 高齢者福祉については、「高齢者が住み慣れた地域の中で、一人ひとりの意志に基づく自立した生活」を目指し、第3期千歳市高齢者保健福祉計画・千歳市介護保険事業計画に基づき、地域密着型サービスの充実に努めてまいります。

 介護保険制度については、高齢者の保健福祉の総合的な相談、効果的な介護サービスの調整を行い、地域包括ケア体制を支えるために、「介護予防事業」、「包括的支援事業」などの地域支援事業を進めてまいります。

 後期高齢者医療保険制度については、平成20年4月から実施されることとなっており、現行の老人保健医療制度からの円滑な移行を図るため、国からの情報把握に努めるとともに、全道の市町村が加入する「北海道後期高齢者医療広域連合」との連携を図り、特定健康診査等実施計画の策定、システム開発、組織体制の検討など、実施に向けて必要な準備を進めてまいります。

 障がい者福祉については、平成18年度に策定した「千歳市障がい者支援計画・障がい福祉計画」の各種施策及び事業のサービス必要見込み量とその確保の方策などについて、千歳市障害者地域自立支援協議会を中心として関係団体等と連携を図り、実効性のある計画の推進に努めるとともに、障がい者の就労支援策の一環として、雇用に結びつく資格取得に要する受講料の一部を助成する「障害者自立支援教育訓練給付金制度」を創設します。

 児童福祉については、地域全体による総合的な子育て支援を推進するため、保育所、学童クラブ、児童館、地域子育て支援センターなどの複合的機能を持ち、子育て支援の拠点施設となる「(仮称)子育て総合支援センター」の平成20年4月開設に向け、建設工事を行います。

 身近な場所に親子交流等の場を設置する「地域子育てサロン事業」については、民生委員・児童委員、町内会組織などが一体となった市民活動を支援するため、引き続き貸し出し遊具の充実等を図ります。
 また、子育て支援の一環として、乳幼児を育てる世帯の経済的負担の軽減を図るため、「乳幼児紙おむつ用ごみ袋支給事業」を実施します。

 市立保育所の民営化については、千歳保育所の平成20年度の民営化に向けて、運営事業者による施設整備等が行われることとなりますが、児童が安心して入所できるよう円滑な民営化に努めてまいります。
 児童館の日曜開館については、昨年度から、「ほくおう児童館」と「いずみさわ児童館」で試行しておりますが、利用実態等に対応した体制の拡充に努めます。

 人にやさしいまちづくりについては、高齢者や障がい者、子ども連れの方が出入りしやすくなるよう、市役所本庁舎西口に、エレベーターを設置するなど、庁舎のバリアフリー化を進めます。

 

第2は、『安全で人と地球にやさしい都市づくり』であります。
 
 地球的視野に立った環境保全対策に取り組むとともに、快適さと、うるおいに満ちた環境共生型の生活環境を整備します。
 また、さまざまな災害から市民生活を守り、安心して暮らせる環境づくりや基盤整備を進めます。

 自然環境の適正な保全については、自然環境監視員等による指導を行うとともに、多くの市民が自然に対する理解を深め、自然を大切にする心を育む事業を実施します。
 公害の発生防止に向けた監視・指導体制については、市民の健康と生活環境を守るため、大気、水、騒音などの環境の常時監視と発生源に対する規制、指導に努めます。
 また、「ISO14001」については、引き続き環境マネジメントシステムによる継続的改善に取り組むとともに、市民や事業者との連携により、本年度より運用を開始した「ECO(エコ)ちとせ」の普及・拡大を積極的に推進します。

 廃棄物行政については、「千歳循環型社会形成推進施策20」に基づき、ごみの減量化に努めてまいりましたが、更に、市民、事業者、行政の連携及び協働体制を強化し、発生抑制、再使用、再生利用の「3R(スリーアール)」や適正処理の推進を図ってまいります。
 また、不法投棄や不適正排出については、適正ごみ処理推進員の活動や不法投棄監視カメラの運用により、抑制、防止に努めてまいります。

 廃棄物処理施設については、老朽化した破砕処理施設を更新するため、本年度は、事業化に向けた調査を行います。
 また、南空知公衆衛生組合の可燃ごみを平成26年度まで暫定的に受け入れることとしており、本年度は、試験受け入れを実施します。
 さらに、近隣自治体とのごみ処理の広域化についても、調査・検討を進めてまいります。

 防災については、災害に強い安全で安心な地域社会づくりを進めるため、防災関係機関や協力団体などとの連携を強化し、防災体制の充実・強化を図ります。
 また、大規模災害時には自主防災活動が重要となることから、地域の実情に即した協働型地域形成に向けて、「自分たちの地域は 自分たちで守る」という連帯意識に基づく自主防災組織の結成支援や育成の継続的な取り組みを進めます。
 さらに、武力攻撃事態等における市民の保護のため、昨年度末に策定した千歳市国民保護計画を市民に周知するとともに、関係機関と協力し、避難、救援、武力攻撃に伴う被害の最小化などの対策に取り組んでまいります。

 C経路まちづくり事業については、防災学習交流施設の平成22年度完成を目指して、本年度から本格的な工事に着手します。
 またC経路沿線については、引き続き、C経路緩衝緑地帯の整備を進め、周辺地域と調和のとれた緑豊かな都市環境の形成に努めてまいります。

 千歳川治水対策については、国から河川整備計画が示されたことにより、千歳川流域治水対策協議会において、内水対策の具体化などを定める千歳川流域治水対策整備計画の改定が行われており、治水事業の早期整備促進に努めてまいります。

 消防については、災害・事故現場における迅速かつ適切な救助活動の向上を図るために、最新の救助資機材を積載した救助工作車の更新と、負傷者救出活動などに必要な空気呼吸器を計画的に整備し、消防装備の充実・強化を進めてまいります。
 さらに、災害の多様化等に対応した消防体制の確立を目的として推進される市町村消防の広域化に向けた検討を進め、消防救急無線のデジタル化の移行や消防指令業務の共同運用に関する広域消防運営計画の推進に努めてまいります。

 火災予防については、防火対象物の立入検査の強化及び違反是正をより一層徹底するとともに、住宅火災による死傷者の発生防止のため、住宅用火災警報器の設置推進をはじめとする防火対策の取り組みを進めてまいります。

 救急業務については、救急救命士を計画的に養成するとともに、処置範囲の拡大に伴う気管挿管や薬剤投与の対応教育を実施するなど、知識・技術の習得を図り、心肺機能停止者の救命率の向上を目指してまいります。
 さらに、新しい救急蘇生処置の普及啓発を推進するとともに、自動体外式除細動器(AED)を使用した救命講習を開催するなど、救急救命体制の充実に努めてまいります。

 水道事業については、浄水施設や配水管の計画的な更新と耐震化を推進するとともに、耐塩素性原虫いわゆるクリプトスポリジウム対策として、ろ過設備の改良などを行い、安全でおいしい水の供給に努めてまいります。
 また、将来とも安定した水道水を確保するため、石狩東部広域水道企業団による拡張事業を促進するとともに、浄水の受け皿となる配水池の建設に着手いたします。

 公共下水道事業については、処理場施設の拡張更新や管渠敷設など計画的に整備を進めるとともに、千歳川とママチ川の水質保全対策として、引き続き水質改善事業を推進してまいります。
 また、浄化センター及びスラッジセンターの運転管理については、性能発注方式による包括的な民間委託について、平成20年度からの導入を目指してまいります。

 個別排水処理施設整備事業については、下水道未整備地区である農村地区において、合併処理浄化槽を設置し、生活環境の向上、公共用水域の水質保全に努めてまいります。

 市営住宅の整備については、公営住宅の総合的な活用を図るため平成17年3月に策定した「千歳市公営住宅ストック総合活用計画」に基づき、「北栄団地」で市営住宅の建替を進めており、少子高齢化に対応した良好な住宅環境の整備を図ってまいります。
 また、中心市街地での居住人口の回復や、賑わいを取り戻すため、借上市営住宅の取り組みや、「いずみ団地」及び、緑町の未利用地を活用した「まちなか公営住宅」の整備を行ってまいります。

 犯罪や事故のない安全で安心な地域づくりについては、「安全安心なまちづくりを考える市民会議」からの提言を踏まえ、防犯と交通安全に重点を置いた条例の制定を目指します。
 また、児童・生徒の登下校時における安全対策として、昨年6月より活動を開始した「千歳っ子見守り隊」については、市民の協力により、その活動が大きく広がっており、今後とも児童・生徒が安心して登下校できるよう、事業を継続してまいります。

 

第3は、『学びあい心ふれあう都市づくり』であります。
 
 市民の生涯にわたる主体的な学習活動を促進し、まちづくりへの参加機会の拡大に努めるほか、本市の特性を活かした文化やスポーツの振興など、次代を担う心豊かな青少年を育成します。
 また、国内外との多様な交流活動を目指し、各種活動の支援や交流を促す環境づくりに取り組みます。

 生涯学習については、昨年8月に市民活動交流センター「ミナクール」がオープンしており、各種の情報提供機能を充実するとともに、市民活動に関する学習会・交流会の開催などにより、市民の自主的な活動や交流・連携を推進してまいります。
 また、「みんなで、ひと・まちづくり基金」を活用した、ひとづくり・まちづくりのリーダー的役割を担う人材の育成に努めてまいります。

 教育環境の整備については、児童・生徒の良好な学習環境を提供するため、高台小学校など4校で大規模改修を行います。
 また、児童生徒数の増加に伴う普通教室の確保への対応として、北陽小学校では校舎の増築を、富丘中学校では、分離校建設までの措置としてプレハブ校舎を建設します。

 学校の耐震対策については、高台小学校、青葉中学校の2校で耐震化工事を行うほか、4小学校において、耐震診断や実施設計を行います。

 教育用コンピュータの整備については、市内小中学校における情報教育の推進を図るため、小学校9校の機器更新を実施するほか、個人情報の保護を図るため、各小中学校に教務事務用コンピュータを配置します。

 学校図書館については、「学校図書館図書基準」の達成を目指し、図書の充実を図ってまいります。
 千歳科学技術大学については、専門性をより高め、高度情報化や地球環境問題など様々な社会環境の変化に対応するための学部・学科の再編が平成20年度に予定されるなど、教育・研究機関として着実な歩みを進めており、今後も大学の更なる充実に向けて支援を行ってまいります。

 文化活動については、活動の拠点となる市民文化センターが、本年度から指定管理者による施設運営となり、民間が有するノウハウにより市民サービスの充実が図られるものと考えております。

 文化財の保護と活用については、埋蔵文化財センターを旧長都小中学校跡地へ移転する計画であり、文化財の展示や体験学習などの機能整備について検討を進めてまいります。

 スポーツの振興については、「市民皆スポーツ」の観点に立ち、スポーツ団体の育成に努めるとともに、施設の整備充実を進めることとしており、市民球場の観覧席の改修、ウォーミングアップ用の練習場の新設、場外飛球防止対策、青葉少年野球場の土入替え工事や信濃水泳プールの改修などの整備を実施します。

 国際交流の推進については、その活動に取り組む市民団体への協力や支援を行うとともに、姉妹都市や友好親善都市との交流を図り、市民に根ざした国際交流を進めてまいります。

 

 

第4は、『魅力と活力あふれる都市づくり』であります。

 国際化の推進を目指し国内外との総合的な交通ネットワークの整備を進めるほか、地域の特性や都市景観を重視した都市開発、市街地整備を推進します。
 また、既存産業の振興とともに、研究開発機能の拡充とこれと結びついた各産業の新たな展開に取り組みます。

 地域情報化の推進については、「千歳市地域情報化計画」の後期基本計画に基づき、情報通信基盤の機能強化を図り、新たに(仮称)子育て総合支援センター及び視覚障害者情報センターを公共情報ネットワークで結び、子育て情報や、視覚障がい者を対象とする音声情報を提供します。
 また、インターネットや携帯電話のメール機能を活用し、市民の皆さんが地域の安心・安全情報を共有する不審者等情報配信システムの導入を図ります。
 あわせて、市民対象のパソコン講習や市民の誰もが気軽にパソコンなどの情報通信機器を体験・利用できるIT講習室開放事業を引き続き実施します。
 さらに、国の「IT新改革戦略」に基づき、総合行政システムの充実や「北海道電子自治体プラットフォーム構想」に基づく電子申請・届出システムを拡大するとともに、公共施設予約システムの導入に向けた検討を実施するなど、市民生活の利便性の向上を図る電子自治体の実現に向けた取り組みを進めてまいります。

 道路整備については、南2号道路(鉄北通)の幹線道路をはじめ、東13号道路、駒里12号道路などの生活道路の整備を計画的に進め、安全性や利便性の向上に努めてまいります。

 C経路の整備については、祝梅根志越線の第2祝梅橋の架け替え工事が本年度中に完成する予定であり、併せて道路の拡幅改良工事を進めてまいります。

 新千歳空港については、引き続き、滑走路延長の事業化に向けた計画推進調査が実施されるほか、議会や経済界とともに強く要望してまいりました国際線旅客ターミナル施設の建設については、平成21年12月供用開始の計画で進められております。
 国際線利用者数は、東アジアの北海道観光ブームが続き、昨年約74万6千人と3年連続で過去最高を記録しており、国際線旅客ターミナルの建設は、利用者の利便性向上とともに、新たな海外路線の開設や、観光客誘致にも弾みがつくものと期待しております。
 今後も北海道や新千歳空港国際化推進協議会などの関係団体と協調しながら、国際拠点空港化の推進に取り組んでまいります。

 電線類地中化事業及びバリアフリー整備事業については、千歳駅周辺の国道337号及び道道早来千歳線において、災害に強く、障がい者や高齢者にやさしく魅力ある都市景観を形成する事業として平成16年度から実施され、本年度完成を目指して工事が順調に進められております。
 特に国道337号の電線類地中化事業については、国道36号まで約280mの延長が決定されたことから、市としても国や北海道と一層の連携を図りながら、安全で快適な生活空間と魅力ある都市景観の形成に取り組んでまいります。

 区画整理事業については、引き続きおさつ駅みどり台地区の土地区画整理事業の促進を図るなど、計画的な宅地の供給と魅力あるまちづくりに努めてまいります。

 農林業については、担い手の減少、品目横断的経営安定対策の実施、オーストラリアとの経済連携協定への交渉入りの決定など、取り巻く環境は大きく変化しようとしております。
 このような中、新規就農者への支援や女性農業者の経営参画の促進など、経営体質の強化・改善に努めるとともに、認定農業者や中核農家の育成のため、経営展開に必要な諸制度の活用支援、林業では森林の整備と保護にかかる対策を実施します。
 また、美しい景観や良好な自然環境形成など、多面的な機能を有する農地や農業用水等の資源を適切かつ持続的に管理保全していくために、国が進める「農地・水・環境保全対策」に基づき、地域共同の取り組みを進める活動組織に対し、支援を行ってまいります。

 都市と農村の交流事業であるグリーン・ツーリズムについては、地域の活性化に寄与するものと期待しており、関係者による連絡協議会に対し、引き続き支援してまいります。

 駒里地区の振興については、千歳市駒里農業協同組合による駒そば亭の事業をはじめとして、駒里地域活性化促進協議会による農地流動化や新規就農者の受け入れが進められており、これら取り組みに対する協力を引き続き行ってまいります。

 工業の振興については、企業立地の促進を図るため、積極的な誘致活動を進め、高度な技術力を持つ企業の集積を図る「匠の技集積事業」をはじめ、工業団地のリースや市内空き工場の活用などを図る「初期投資軽減事業」、さらには、本市の優れた特性をWeb(ウェブ)動画の配信などにより全国の企業にアピールする「立地環境PR活動推進事業」をより一層強化するとともに、立地企業から寄せられる事業拡大や人材確保などの相談に対応する「立地企業フォローアップ事業」を継続して実施します。

 ホトニクスバレープロジェクトについては、特定非営利活動法人ホトニクスワールドコンソーシアムが、平成18年度から経済産業省の大型研究開発プロジェクトの採択を受け、事業化を視野に入れた研究を進めております。
 今後とも、この中核となる千歳科学技術大学の学術研究機能を最大限に活かしながら、産・学・官連携による研究開発活動を促進し、新産業や新技術の創出・育成及び光関連産業の集積を図ってまいります。

 中心市街地の活性化については、核となる「千歳タウンプラザ」1階の一部を借り上げておりますが、千歳市商店街振興組合連合会を窓口として、商業テナントを中心とした誘致を継続し、来客数の増加を促してまいります。
 また、商店街と連携して、中心市街地の空き店舗での開業を希望する方への支援を図るため、空き店舗利用促進事業に引き続き取り組んでまいります。

 にぎわいトライアングル創出事業については、南千歳駅周辺に展開する「千歳アウトレットモール・レラ」の施設内に開設している「千歳情報発信ブース」を基点として、道の駅サーモンパーク千歳と連動し、中心市街地に観光客などを誘導する取り組みを進めてまいります。

 雇用については、若年層の雇用機会を確保し、民間への就職活動につなげるワークシェアリング事業を引き続き実施します。
 また、近年、製造業をはじめとする企業立地が進んでおり、地場企業への波及効果とともに、雇用創出に大きく寄与するものと期待しており、今後も、ハローワーク千歳など関係機関との連携を図りながら、雇用情報センターの活動を通じて、市民の就業活動を支援してまいります。

 観光の振興については、国内外への交通要衝である立地条件や、豊かな自然環境など地域の特性を十分に活用しながら、観光資源の整備・活用や観光客の周遊化の推進、情報発信機能の強化など、総合的・広域的な観光振興に努めます。

 昨年火災で焼失した支笏湖ポロピナイ地区の休憩所の建設に取り組むとともに、環境省による地区再整備を強く働きかけ、自然環境の保全と適正な利用を図りながら、支笏湖地区の観光事業者、NPOそして地域住民の皆さんと協働し、ニーズに対応した観光地づくりを進めてまいります。
 また、市が所有する支笏湖温泉の泉源の状態や湧出量について調査し、各施設への安定供給に取り組んでまいります。

 ヒメマスの保護対策については、独立行政法人水産総合研究センターさけますセンター及び北海道との連携を図りながら、ふ化放流事業の円滑な実施とともに、遊漁マナーの周知に取り組んでまいります。
 また、地元関係者による漁業協同組合の設立と、漁業権の取得に向けて支援を行ってまいります。

 

第5は、『参加と連携による都市づくり』であります。

 性別や年齢を問わず、多様な市民参加の場づくりに努め、地方分権への対応を見据えた市民と行政の新たな相互関係を構築します。また、行政運営の改革や広域的な市町村連携事業を推進します。

 市民協働によるまちづくりについては、本年4月に施行した「みんなで進める千歳のまちづくり条例」をもとに、情報の共有や実践などの取り組みを進めてまいります。
 推進機関として市民協働推進会議を設置するとともに、市民活動団体と市が連携して企画し、実施する協働事業に着手します。
 また、市民協働の担い手・調整役となる職員を育成するため、市民協働に関する手引きの作成や研修会の開催などにより、職員の協働に対する理解を深めます。
 なお、来年、市制施行50周年という節目の年を迎えることから、記念事業の実施に向けて、市民活動団体や関係機関との連携を図りながら、具体的な準備を進めてまいります。

 男女共同参画社会の実現については、新たに策定した「ちとせ男女共同参画推進プラン」に基づき、市民協働の取り組みという観点から男女共同参画推進スタッフの設置や家庭、学校、職場などにおける教育と啓発に努めてまいります。

 市民サービスの充実については、市民の皆さんに、より身近な場所でパスポートの申請や受け取りができるようにするため、北海道から権限移譲を受け、7月から市役所での事務を開始し、利便性の向上を図ります。

 行政評価については、「行政評価システムの全体像」に基づき全事業を対象とした事務事業評価の継続と改善を推進するとともに、「選択と集中」の視点に立った有限な資源の有効配分を行い、今後の施策展開とその方向性を明確にするため、施策評価を本格実施します。

 行政改革の推進については、依然として厳しい財政状況の中、多様化する行政課題や市民ニーズに対応するため、第4次行政改革の期間を集中改革プランに合わせ平成21年度まで延長し、さらなる行政改革を推進するとともに、国や北海道からの権限移譲を進め地方自治の分権化を図ります。
 また、職員の能力を最大限に活かした行政運営、簡素で効率的な市役所づくりに努めてまいります。
 さらに職員の勤務意欲と能力の向上を図るため課長職の人事評価を本格実施するほか、一般行政職を中心に係長以下の職員についての試行評価を実施します。
 そのほか、職員の意識改革や人材育成を図るための研修を継続します。

 

(むすび)

「啐啄(そったく)の機(き)」という言葉があります。ふたつの力が同時に働くという意味であります。
 鶏(にわとり)の卵が母親鳥の胸で温められ、雛となって生まれようとするとき、自分の力で殻を破ろうとします。
 そのとき、親鳥は機を逸らさず、くちばしで嘴(はし)打(う)ちし、殻を破り雛を助けてやります。
 この瞬間を「啐啄(そったく)の機(き)」と言います。
 もし、親鳥の嘴(はし)打(う)ちが早ければ中の雛はまだ成熟していないでしょうし、もし、遅ければ雛は窒息してしまいます。
 内なる力と外なる力が一致する、正に得難い瞬間であります。

 私は、市長として二期目に臨み、市民協働実行元年と位置付けたこの期に、ふるさと千歳の限りない発展を支える市民力が、内なる力として結実し、地方分権、地方自立への変革を求める時代の要請という外なる力に的確に応え、市民協働という雛が孵(かえ)る「啐啄(そったく)の機(き)」とならんことを念じつつ、みんなで『夢、実現』に向かって誠心誠意、そして渾身の努力をしていく所存であります。

 以上、平成19年度の市政執行に取り組む私の所信を申し上げました。
 市民並びに議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。